ユーザ中心ウェブサイト戦略 仮説検証アプローチによるユーザビリティサイエンスの実践/感想
アクセス解析イニシアチブのワークショップでWebAntennaを利用してからビービットに興味を持ち、即座に購入したのがこの本でした。そのときのWebAntennaについてはWebAntennaウェブアンテナというアクセス解析が凄すぎる!という記事で書いているので興味があればどうぞ。
ユーザ中心ウェブサイト戦略 仮説検証アプローチによるユーザビリティサイエンスの実践 ~感想~
この本はアマゾンでもマーケットプレイスでしか売っておらず、しかも値段は定価以上という高額で売られていた為少々購入に躊躇しましたが、購入。2006年に発売された本のようですが、2009年の今現在に読んでも物凄い内容でした。これこそ正にユーザビリティコンサルティングという内容がぎっしり詰まった内容。はっきり言って素晴らしすぎる。少なからずランディングページ最適化(LPO)に携わる者として、今まで読んでいなかったのが残念になってしまうほどの内容でした。
以下、ユーザ中心ウェブサイト戦略 仮説検証アプローチによるユーザビリティサイエンスの実践のレバレッジメモ
- インターネットというバーチャルなメディアにおいては見えないユーザを徹底的に理解し、ユーザにとって品質(ユーザビリティ)を向上させなければビジネスの成果を上げることはできない。
- 『潜在顧客を徹底的に理解し、その顧客が欲しているものを応接の中から見極めて、それを提示して商品を売る』ただしそれをWebサイトが全て行えるわけではないので、ターゲットを絞ることがキモになる。
- ユーザは目的をもって行動している。
- ユーザは目的を達成できない場合には強い悪印象を持つ。
- インターネットというメディアは紙に比べて可読性が極めて低い。
- 画面をデザインするのではなく、ユーザーの行動をデザインする。
- 価格が高い場合は『高いなりの価値』を説明することで最終的な強みを伝える。
- ユーザ中心設計手法は、「仮説を立案して検証する」という科学的なアプローチを取り入れることで、ウェブビジネスを成功に導くことができる。
- ユーザーの意見ではなく、行動という事実を重視する。
- ただ数値を漠然と眺めていても数値は何も語ってはくれない。数値は事前の仮説があって初めて意味をもつ。
- 実際のユーザと想定しているユーザ像は大きく異なる。
- ユーザは自分が見たいと思ったものしか見ない。
- ランディングページ最適化に関して、デザインは好きか嫌いかの感覚的な議論になった場合、『誰の為のサイトなのか?』を問うようにする。
- 効果検証の目的がなんであれ、効果検証作業で重要なことは、検証した結果をきちんと次のプロセスにつなげていくことである。
ユーザ中心ウェブサイト戦略 仮説検証アプローチによるユーザビリティサイエンスの実践/まとめ
ユーザビリティについて本当によくまとめられているし、無駄な記述があまりに少ないのでしっかりと頭に埋め込んで読んでいくには時間がかかると思いますが、時間をかけても読むだけの価値がある本だと思います。
こういった視点を利用してランディングページ最適化やページ設計をしていけば、今のスキルよりも必ずや何かしらのメリットが生まれるページ設計が可能になると思います。実際にユーザビリティ検証を大々的に行うにはコストもかかるし面倒ではありますが、できる範囲で実践していこうと思いました。
ランディングページ最適化(LPO)などを手がけるWebディレクター等に限らず、アクセス解析に携わるWebアナリストなどにも是非読んで頂きたいと思える良書です。
是非。
ユーザ中心ウェブサイト戦略 仮説検証アプローチによるユーザビリティサイエンスの実践
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