不振事業の症状50
今回のエントリーは前回のエントリー改革を成功へ導くための要諦50と同様、後日書評で書きだす、三枝匡氏によるV字回復の経営―2年で会社を変えられますかという書籍の中で紹介されている「不振事業の症状50」です。
主人公たちが改革の過程で見てきた光景(不振事業で良く見受けられる症状50個)をまとめたものを引用させて頂きました。
あなたの会社は大丈夫ですか?(うちも…)
※赤字は個人的に非常に重要だと感じたものです。
※完全に自分用のメモです。
不振事業の症状50
- 組織内に危機感がない。一般に企業の業績悪化と社内の危機感は逆相関の関係である。
- カンパニー制や執行役員制を導入したが、大した効果を上げていない。
- 経営者は、ただ危機感を煽る言葉を口にしているだけである。
- 横並びの業界心理が経営陣を支配している。
- リスク戦略の実行能力の低い人材が、改革者として配されている。
- 経営スキルの低い経営者が、社員の意識を変えるために「意識改革しよう」と叫んでいる。
- 多くの社員が「そと者」を心理的に区別している。
- 激しい議論は大人げないと思われている。
- トップが自らハンズオンの経営スタイルをとっていない。
- 昔のことばかりを引き合いに出す「語り部」が多い。
- ミドルが問題を他人のせいばかりにしている。
- 組織に「政治性」がはびこっている。
- 時間だけが経過し、会社のとり得る選択肢が次第に減少している。
- 会議の出席者がやたらと多い。
- ミドルが機能別組織のたこつぼに潜り込んでいる。
- プロダクトマネージャーが社内政治の「掃き溜め」にされている。
- 全部署が全商品群に関与しているため、個々の商品への責任感が薄まっている。
- 「妥協的態度=決定の先延ばし=時間軸の延長=競争力の低下」のパターン。
- 社内では顧客の視点や競合の話がなく、内向きの話ばかり。
- 「負け戦」をしているという自意識がない。
- 個人として「赤字の痛み」を感じていない。責任を皆で薄めあっている。
- 商品別の全体戦略が「開発→生産→営業→顧客」の一気通貫で行われていない。
- 商品別損益がボトムラインで語られていない。
- 原価計算がたくさんの商品を丸めた形で行われている。
- 赤字の原因を個々の「現場」に遡及することができない。
- 関係会社を含めた商品別の連結損益がみえていない。
- 利益志向の管理システムが途中で切れており、組織末端では旧来の売上高志向から抜け切れていない。
- トップも社員も表層的な数字ばかりを追いかけ、議論が現場の実態に迫っていない。
- 開発者がマーケティングや市場での勝ち負けに鈍感になっている。
- あれもこれもと開発テーマが多すぎる。
- 開発陣が「顧客メリットの構造」「顧客の購買ロジック」を完全に把握していない。
- 社員が外部に会社の不満を垂れ流し、会社の看板を背負うことを投げ出している。
- 過去の戦略不在やふらつきのために、取引先が不信感を抱いている。
- 組織末端のあちこちに一緒の被害者意識が広がっている。
- 本社の商品戦略が顧客接点まで届いていない。
- 営業活動のエネルギー配分が管理されていない。
- 「絞り」「セグメンテーション」の考え方が足りない。
- 「戦略」が個人レベルまで降りておらず、毎日の「活動管理」のシステムが甘い。
- ラインの推進力が弱く、スタッフが強い。
- 代理症候群が広まり、組織の各レベルにミニ大将がはびこっている。
- 社員が勤勉でない。とりわけ役員やエリート層が汗を流していない。
- 抜本的に構造を変えるべきものを、個人や狭い場所の改善の話にすり替える人が多い。
- 組織に感動がない。表情がない。真実を語ることがタブーになっている。
- 社員が心を束ねるために共有すべき「攻めの戦略」が提示されていない。
- 総合的な分析力と経営コンセプトに欠けている。戦略と現場の問題がバラバラに扱われている。
- 事業全体を貫くストーリーがない。組織の各レベルで戦略が骨抜きにされている。
- 対症療法的な組織変更や人事異動が頻繁に行われ、すでに改革疲れを起こしている。
- 会社全体で戦略に関する知識技量が低く、戦略の創造性が弱い。
- 幹部の経営リテラシー(読み書き能力)が不足している。
- 狭い社内で同じ考え方が伝播し、皆が似たようなことしか言わない。社外のことに鈍感。
不振事業の症状50/まとめ
ここで紹介した不振事業の症状50は、開発部などを自社にあった部署や担当者に置き換えるとさまざまな受け取り方が出来てしまいますね。
自社にあてはまるものが多くある場合、注意が必要かもしれませんよ。。。
気になる個所があれば下記からどうぞ。
V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)
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