成果の上がらないキーワードを停止するまでのベストプラクティス

リスティング広告はキーワード毎に費用対効果を把握することが容易な為、どのキーワードが効率よく成果を生んで、どのキーワードが足を引っ張っているのかを即座に把握できてしまいます。

その為、管理画面上で明らかに足を引っ張っているキーワードは早い段階で一時停止などの措置が取られがちです。

勿論、スピーディーに成果が見れることはリスティング広告プレイヤーにとってはありがたいことではあるけれど、実はしっかりと仕組みを理解していないとキーワードの一時停止は大きな機会損失を招く恐れがあります。

今回は成果の上がらないキーワードを停止するまでのベストプラクティスをお伝えします。ちなみに、成果の上がらないキーワードを停止するのは最終手段であることはあまり知られてはいません。

除外キーワードを設定する

運用しているキーワードのキーワードマッチが完全一致以外である場合、どのようなケースでも除外キーワードをうまく活用することで余計な検索クエリで検索をされた場合に広告を配信しないように設定することが可能です。

不必要にクリックされていたキーワードがあるのであればそれらを除外キーワードとして設定することで無駄な予算消化せずに済みます。

除外キーワードこそが部分一致を成功に導く、一番重要な取り組みであるという記事でも記載しましたが、部分一致を成功に導く、一番重要な取り組みは除外キーワードの徹底です。それでもあまりに余計な露出を続けるようなキーワードなのであれば、完全一致やフレーズ一致、必要とあらば絞り込み部分一致へのキーワードマッチの変更も視野にいれましょう。

入札単価を引き下げる

設定したキーワードが成果を生まないのは、掲載順位が高すぎていたずらにクリックされているだけの可能性があります。入札単価を引き下げることで掲載順位を引き下げ、必要数のクリック数が獲得できるだけの掲載順位へ移動させることで意志の無いクリックを減らすことができるようになります。

例えば、1位の掲載順位が決して必要でないキーワードでは無理に1位を狙う必要はありません。ある程度下位に添えていても、そこからコンバージョンを生むことだって少なくからですね。

あなたにとって「マンション」というキーワードと「三軒茶屋 マンション」というキーワードであれば、それぞれプライオリティーが異なるのは明白ですよね。

または1位や2位の上位にあることで高いクリック単価が必要となり、更にはクリック数が多く、結果的に費用対効果の合わない状況になっている場合もあります。

単純な例として、Aというキーワードのクリック単価が100円、掲載順位1位、コンバージョン率が1%である場合、獲得単価は10,000円になりますが、目標獲得単価が6,000円である場合なら、クリック単価を60円以内に収まるようにすることによって目的を達成することができるようになるでしょう。

マルチチャネルを利用する

あなたが成果の上がらないキーワードだと思っているキーワードは本当に不要なキーワードなのでしょうか?

Google アナリティクスのマルチチャネルを利用すれば、本当に不要なキーワードを確認することができます。(もちろん他のツールでも可能)


※リスティング広告ではなく、リイスティング広告になっているけれども…。

Google アナリティクスへログイン後、新しいバージョンにし、[標準レポート]のメニューから[コンバージョン]→[コンバージョン経路]→セカンダリ ディメンションを[キーワードパス]にすればどのような経路でコンバージョンになっているのかを見ることができるようになります。

上図の場合では、「リスティング広告」というキーワードが初回訪問に役立ち、2つの見えないセッションを跨いだのち、「リスティング広告の使い方」というキーワードでコンバージョンしています。

これをGoogle AdWordsの管理画面上で見た場合、「リスティング広告」というBIGキーワードにはコンバージョンは付加されず、「リスティング広告の使い方」というキーワードにのみコンバージョンが付加されます。

ここで言えることは、仮に「リスティング広告」というBIGキーワードのコストが高まっている場合でも、安易に削除してはこのコンバージョンが生まれなかった可能性があると考えることができます。特にこのマルチチャネルで出現回数の多いキーワードを削除する際には注意が必要ですね。

成果の上がらないキーワードを停止するまでのベストプラクティス/まとめ

「成果の上がらないキーワードは停止」という即断即決では思考停止状態に陥ります。

今回上げたように、キーワードを停止するというたった1つの作業を行うまでにはさまざまな因果関係を検証し、そのうえで行動に移すことで安全にキーワードを停止することができるようになります。

こと、重要なBIGキーワードにおいては尚更ですね。

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