任天堂 “驚き”を生む方程式 井上理 ~感想~
任天堂フリークの家で育ったので、もっぱらゲーム機は任天堂産のものしか所持したことがなく、未だにうちの家族は発売日に任天堂のハードを購入するという珍しい家族なのです。そんな経緯もあり必ず読まなきゃいけない使命感的なものを感じ購入しました。
※ちなみに横井軍平が滑ったと言われているバーチャルボーイも発売日に兄が並んで購入してました。。。
この本はジャケットのデザインも素晴らしいですね。
任天堂 “驚き”を生む方程式/レバレッジメモ
- 我々は声が大きくてゲームをいっぱい買ってくれる人の姿をつい見てしまう。そこに合わせたモノづくりをどんどんした結果、ゲームをやる人が減っているのではないか?
- マーケティングは今のニーズを切り取るもの。そのニーズを元に商品開発すれば、過去に向けて商品を出すことになり、未来を先取りすることはできない。それは自分の信念に反する。
- 起きていることの理由や仮説の裏づけを取るために、言いたいことの委曲を尽くすために、データを好むのだ。
- 『それはよそとどこが違うんだ?』ときかれ、『いや、ちがわないけど、ちょっといいんです』ってのは一番駄目な答え。
岩田聡 名言集
- 一つのテーマについて、長くしつこく考え続けることが大切で、考え続けていることの蓄積の量が、ヒットを生んでいる部分というのもあるんだなと、私は思ってます。
- クリエイターはリスクを背負って経験しないと育たない。
山内 溥 名言集
- 身の丈をしれ。
- アイデアが枯渇して、何をしていいのかわからなくなったら、社業をやめなきゃしょうがないよね。そんなことで行き詰ったら何をするの。何もすることがないやないの。ハードの会社?なれないよな。そんなの。
横井軍平 名言集
- 枯れた技術の水平思考
『進んでいる方向は間違っていない』という気持ち。
任天堂 “驚き”を生む方程式/まとめ
どんな本なのか?と要約すると、今までの任天堂の歴史やWiiやDS誕生の秘訣、更には現相談役、山内 溥のカリスマ性から現社長岩田の志なんかがぎっしりと詰まった本でした。こうやって任天堂の中身の人にインタビューも交えて書かれた本って今までないんじゃないかなぁ?
ただの任天堂の歴史本なんかの枠で納まる小さい本ではなく、物事の本質の捉え方であったり考え方であったり、何かしら教わることができる素晴らしい本だと思います。
そしてこの本が素晴らしいと思えるもう一つの要因として、井上理氏の取材力・そして文章力ではないかと思いました。この本は素晴らしい。是非お薦めしたい良書だと思います。
任天堂 “驚き”を生む方程式
posted with amazlet at 09.05.17
井上 理
日本経済新聞出版社
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任天堂躍進の秘密が!
ソフトが主、ハードは従
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