心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣/感想


サッカー日本代表で個人的にも好きなサッカー選手の長谷部誠の初めての書籍です。

Amazonでは大絶賛で、この書評を書いている段階では売上1位、書評はほとんどが5つ星という、ほんまかいなという書籍です。

「僕がここまで来られた。その理由をきちんと説明できれば、きっと誰かの人生のヒントになる」という思いで、この書籍を書き出したそうです。弱冠27歳の長谷部がこんなこと考えているなんて凄いなぁ。自分が27歳のときとかと比較されたくないわ…と思いながらも購入して、早速読んでみました。

56個の習慣は2時間もあれば完読可能なライトな書籍ですが、内容は濃く、多くの良書の要素が含まれている書籍です。

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣/レバレッジメモ

意識して心を鎮める時間を作る。
1日1回、深呼吸をして、必ず心を鎮める時間を作りなさい by 稲盛和夫

偏見を持たず、まず好きになってみる。
自分の価値観と合わない人だと、人間はついつい悪いところばかり目についてしまうけど、いいところを探して、とにかく一度信頼してみる。こっちが好意をもって話しかけたら、きっと相手も好意を持ってくれると思う。逆に嫌いだと思っていたら、そのニュアンスは相手に伝わってしまう。

ヨハン・クライフ
優勝経験は、選手にとってお守りになる。

「自分を殺すこと」と「自分を変えること」はちがう。
僕はヴォルクスブルクで、自分を殺してプレーしているわけではない。すぐに評価を上げようと思ったら、目立つプレーをした方が手っ取り早い。だけれど、組織に成功をもたらされたときには、必ずチームプレーをしている選手の評価も上がるはずだ。焦らず我慢して継続すれば、いつか「組織の成功」と「自分の成功」が一致する。

競争は自分の栄養になる。
競争は成長するための栄養のようなもの。楽しいことばかりじゃなく、つらいこともあるけれど、逃げずに向き合い続ければ体の隅々までその栄養が行き渡る。

アルゼンチンのことわざ
運を女性のように口説きなさい。

人として
判断に迷った時は、人として正しいことかどうかを考えるようにしなさい。 by 稲盛和夫

常に最悪のことを考える。
最悪のケースを考えるというと、なんだか悲観主義者のように思われてしまうけれど、僕はそうは思わない。最悪を想定するのは、「失敗するかもしれない」と弱気になるためではなく、何が起きてもそれを受け止める覚悟があるという「決心を固める」作業でもあるからだ。

迷ったときこそ、難しい道を選ぶ。
難しい道ほど自分に多くのものをもたらし、新しい世界が目の前に広がる。ちょっと背伸びをしたら、向こう側がみえてしまうような壁では物足りない。背伸びをしても、ジャンプをしても、先が見えないような壁のほうが、乗り越えた時に新たな世界が広がるし、新たな自分が発見できる。

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣/まとめ

まさかここまで良いことを長谷部が書き出しているとは思いませんでした。長谷部は非常に読書家で、多くの書籍を読んでいるそうで、さまざまな名著のセリフのピックアップをしていました。これだけ本を読むサッカー選手っているんですね。

サッカーファンでなくても、長谷部にそんなに興味が湧かなくても、本書は万人の方々に受け入れられる書籍であると感じました。

メンタルの維持から自分自身をどのように制御していくのか、はたまた、夢をどのように追いかけていくのか、どのように運を手繰り寄せるのか、こういったさまざまな姿勢に関しては、学べるところが非常に多い書籍でお薦めです。

こういった男がサッカー日本代表の主将をしているというのは、私達サッカーファンにとってもなんだか非常に誇らしく、先日正式な参加が発表された南米選手権(コパアメリカ)も今から楽しみでなりませんね。

尚、この書籍の印税は全額、東北関東大震災の被災地に向けてユニセフを通じ寄付されるそうです。あー、長谷部誠はどこまでも素晴らしい。。。

追記
2010年ワールドカップの裏話(書いていいのか?というレベル)もかなり盛りだくさんです!

心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣
長谷部誠
幻冬舎
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