憂鬱でなければ、仕事じゃない/感想


幻冬舎の見城 徹氏、サイバーエージェントの藤田晋氏による共著での書籍で、一つのお題に対してお二方がそれぞれの意見を書き出しているような、一問一答のような形式になっている書籍です。

アマゾンの書評が大分荒れてますが、そこまで悪い書籍ではないと思います。小難しい書籍を読んだ際の箸休めなんかに良いかもしれません^^

対象としては恐らく学生、就活中の方、新入社員などの方には参考になる内容が多々あるのかと思います。内容は比較的オーソドックスな内容で、何かしらのビジネス書に書いてある内容も多々ありますが、お二人の世界観を感じることができる書籍です。

憂鬱でなければ、仕事じゃない/レバレッジメモ

小さなことにくよくよしろよ
「神は細部に宿る」という建築家の言葉は、仕事にも当てはまる。つい、見過ごしてしまうものにこそ、事を左右するカギがある。

自己顕示と自己嫌悪は「双子の兄弟」
人間は、誰しも多くの矛盾を抱えているが、それは最強の武器になりうる。

仕事とは勝負
結局、仕事とは勝負なのです。勝とうとしなければ、勝てるわけがない。プロセスというのは、結果論で得られる副産物に過ぎない。

これほどの努力を、人は運という
「運がよかった」は、謙遜でのみ使うべきだ。断じて他人をこう評するべきではない。その言葉は思考を停止させ、努力を放棄させ、成長を止めてしまう。

ピカソのキュビズム、ランボーの武器商人
スタンダードを極めた人間にしか、スタンダードを超えることはできない。ひとつのビジネスに没頭し、格闘したものだけに見えてくる全く新しい風景。いきなり成功する新しいビジネスモデルなどありえない。

憂鬱でなければ、仕事じゃない
憂鬱を好む人間などいない。しかし一方で、憂鬱は大きな反発力を生む。それに気づいた時、憂鬱は間違いなく仕事の糧となる。

ヒットは地獄の始まり
「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」という言葉には、確かに含蓄がある。しかし、こと仕事に限っては、うまく行けばいくほど、やらなければならない課題は多くなる。ほどのよいところで終わりにするか、更にもっと高い壁を自分で作り出して乗り越えるか。それは、その人自身にゆだねられている。

君は体を張ったのかい?
体を張って七転八倒しながら、リスクを引き受けて、憂鬱な日々を過ごす。そうやって初めて、後悔の無い、清々しい気持ちになれる。これが仕事をする上で、そして、生きてゆく上で、何より大事なことなのだ。

憂鬱でなければ、仕事じゃない/まとめ

個人的にはやはりスタンダードを極めた人間にしか、スタンダードを超えることはできない。といった箇所に同意するわけでして、これは真理です。スタンダードを極めていない人ほどテクニック的な話になりがちだし、まだまだできる事があるうちに次のフェーズへ移ってしまう傾向があるような気がしてなりません。

なんだかんだで240ページありますが、スラスラと1.2時間で読み切れますし、結構楽しみながら読めました。

主観が入りまくって極端な例や極端な意見もありますが、お二方の考え方だということを理解しながら読み進めれば悪い書籍ではありません。むしろ、年配の方々とあまり接する機会がない若人には学ぶべき箇所が多いのではないかと思います。

憂鬱でなければ、仕事じゃない
見城 徹 藤田 晋
講談社
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