リスティング広告プレイヤーがテクノロジーに求める3つの事


以前告知したように、先日Googleで開催されたAdWords API ワークショップにパネリストとして参加してきました。時間押し押しでディスカッションの時間はそんなに多くは取れなかったみたいなんだけれど、懇親会なども含めエンジニアの方々と交流出来たのは非常に楽しかったです。簡単に今回の内容を書ける範囲で書きますね。

この会の議題でも取り上げたように、僕がテクノロジーに期待することは3つしかありません。

  1. 運用が楽になること
  2. 売り上げにつながる柔軟な対応ができること
  3. 人間の想像を超えること

運用が楽になること

これは既に取り入れている方々も多いと思いますが、主にレポーティングなどが一番わかり易いです。正直、レポーティングにかける時間は不毛と感じる方々も多いでしょう。そういったものをテクノロジーを使って簡易化する、それによって空いた時間を運用に当てることが出来る。とはいえレポーティングはプレイヤーにとって肝になる部分でもあるので、全てをテクノロジーに頼ってしまうと運用は雑多になりがちです。ここの境界線の見極めが肝なんですけどね。

更にはキーワードや除外キーワードの自動抽出や広告文の量産などはテクノロジーでまかなえる部分です。

売り上げにつながる柔軟な対応ができること

さまざまな指標との連携があげられます。例えばセミナーでも話すけど天気との連動は王道です。金曜の夜に雨が触ればEコマースの売上は上がりやすい、といったことなど、世の中にはさまざまなAPIが公開されている(参照:日本の全エンジニアに捧ぐ!現在公開されているAPI一覧【2013年版】)ので、こういったものを使わないという手はないわけです。勿論、APIを使わずにでも時間帯だったり曜日ごとだったり、コアになる箇所に集中的に予算を投下することだって簡単に出来ますよね。

人間の想像を超えること

テクノロジーに最終的に求めることは人間の叡智を超えることです。人間は自身の想像が出来る範囲の仮説有りきでしか施策を行えません。それを越えて施策を行えるのであれば、テクノロジーは大きくブレークスルーすると思うのです。

Googleのエンジニアの星さんが話していたんだけれど、コンピュータ将棋は昔弱かったけど、今はプロでさえ勝つのが難しくなってきている程に強くなっているんだそうです。そのブレークスルーはコンピュータに自由に学ばせたこと。それ以前は「桂馬の前には銀を打つ」などのセオリーやパターン化を教えていたそうなんですけど、自身で考えるようにプログラミングを行って一気にブレークスルーがおきた。これは今後のAdWordsAPIの課題でもあると話していて、非常に興味深かったです。

うちの例で言えば、コンテンツターゲットがいい例かな。とあるアカウントのコンテンツターゲットでブレークスルーが起きたのはディスプレイキャンペーンオプティマイザーをオンにしてからでした。「え、こんな配信先でコンバージョンが取れるの?」という配信先で獲得が相次ぐのを見ましてですね、テクノロジーを初めから思考に組み込まないというのは良くないな、と改めて思った次第です。

まとめ

いろいろ考えたんですけれど、リスティング広告プレイヤーがテクノロジーに求めるのは上記の3つに集約されると思います。

ただし、今後3年間でリスティング広告の代理店や専門家の80%はアルゴリズムによって置き換えられます。でも書いたように、いずれも最終的なジャッジは人間にしか出来ないというのはいつの時代も変わらないはずだし、そこを疎かにするのであればテクノロジーで大きなブレークスルーは起こらないんじゃないかな。

いずれにしてもこれからはテクノロジーを避けて通ることは出来ないでしょうね。

※弊社ではリスティング広告経験者、Webデザイナー、エンジニア募集中です。

執筆/掲載記事

▲