リスティング広告でありがちな15個のミス

リスティング広告における担当者が誤りがちな15個のミスをまとめてみました。そんなミスあるのか?というものもあるかもしれませんが、これらは全て今までに私が見た物(必ずしも私が経験した物ではないものも含む)を書き出しています。

予め幅広いミスを把握していくことで、今後の施策の際に気をつけておくことができます。

  1. キーワード数が少ない
  2. ロングテールキーワードを見誤る
  3. 一つの広告グループ内にキーワードを鮨詰する
  4. コンバージョンタグを正しく設定していない
  5. 除外キーワードを設定しない
  6. 入札価格を一桁間違える
  7. 1日の上限予算を少なくしてしまっている
  8. 審査に落ちていることに気づかない
  9. 既に終わったキャンペーンが広告文に含まれている
  10. リンク先URLを間違う
  11. A/Bテストをしない
  12. 目標CPA、目標獲得件数が設定されていない
  13. CPA至上主義
  14. 品質スコア、品質インデックスに囚われる
  15. アクセス数を指標としてしまう

キーワード数が少ない

20個程度のキーワード数で実際に施策を行っているアカウントを実際に何度も見かける事があります。無駄な露出を抑える。という気持ちはわかりますが、キーワード数を絞る以外に無駄な露出を抑える方法はいくらでも存在します。

複合ワードで訴求することや、部分一致の完全一致化などがその良い例です。筆者の経験上、どのようなニッチな商材でも最低100個以上のキーワードを見つけることは可能です。
リスティング広告は戦術の時代です。目標に合わせて様々な戦術を組み立て、目的を達成させなければいけません。
 

ロングテールキーワードを見誤る

全く関連性の無いキーワードを”ロングテールキーワードだから”という形で入札している場合が多々あります。ロングテールキーワードを作成する際には、予め”誰に何を売っているのか?”を再確認した上で、見込み客の思考を追いながら関連性のあるキーワードを数多く見つけ出すことが重要です。
 

一つの広告グループ内にキーワードを鮨詰する

品質スコア、品質インデックスの改善の要はクリック率です。一つの広告グループ内にキーワードを鮨詰すると、良いキーワードと悪いキーワードがごちゃ混ぜになってしまう為、品質の改善が困難を極めます。

品質スコア、品質インデックス改善テクニックでも詳しく解説していますが、キーワードはニーズごとに細かくグルーピングする事が品質改善の肝になります。
 

コンバージョンタグを正しく設定していない

未だにたくさんの方がコンバージョンタグを正しく設定していない場合があります。コンバージョンタグはきちんと設定し、費用対効果を計測しましょう。

また、AdWordsの場合はhttpとhttps等、コンバージョンページのセキュリティーレベルで発行されるコンバージョンタグが異なりますので、発行する際には注意が必要です。

また、Yahoo!リスティング広告の場合はセキュリティーレベルでのコンバージョンタグの変更はありませんが、他のタグに影響されてコンバージョン計測が出来ない場合があるので、予めテストコンバージョンを行い、その後、本格的な施策に取り組むと良いでしょう。

除外キーワードを設定しない

部分一致施策で成果を上げるためには除外キーワードを多く洗い出し、露出を制限することが必須です。除外キーワードの見つけ方はAdWordsの検索クエリレポートを使用することで、より具体的な除外キーワードを探し出す事ができます。
 

入札価格を一桁間違える

実際にある話です。入札価格を一桁間違える事でインプレッション数が極端に制限されてしまったり、膨大な課金がされてしまっては大変です。入札価格をいじる際は慎重に。

1日の上限予算を少なくしてしまっている

1日の上限予算は多いほどメリットがたくさん得られます。リスティング広告の始め方:1日の予算設定でも解説していますが、1日の予算を低くしてしまう事で”抑える”力が強まり、広告が表示されない機会損失が発生し、予算の消化を抑制しているだけの状態になってしまっています。成果が上がりにくい場合は、思い切って上限予算を上げて配信してみましょう。

審査に落ちていることに気づかない

広告文しかり、キーワードしかりです。設定が済んだのもつかの間。その広告文やキーワードは審査落ちしてしまっている可能性があります。必ず審査が通っているのかどうかを確認しましょう。

薬事に関する商材を扱っている場合などは特に注意が必要です。

既に終わったキャンペーンが広告文に含まれている

広告文に釣られてクリックしてみたらその内容がサイトに反映されていないなんてことを良く見かけます。未だに「最新2009年モデル発売中」なども実際に見かけるので、注意しましょう。

もはや広告文とリンク先URLが異なるのはスパムです。

リンク先URLを間違う

こちらも非常に多いです。特に大手のサイト等に見受けられる事が多いですが、全く関連性の無い商品にリンクされていたり、ひどい場合はページ自体が存在しない場合もあります。

広告文とリンク先URLが異なるのはスパム。そして何よりも信頼感を失ってしまうので注意が必要です。

A/Bテストをしない

広告文の良し悪しを判断するのはユーザーです。いくつかの広告文を同時に回し、より良い物を更にカスタムして追加する。これがリスティング広告広告文の最適化です。初めのころは必ず行っておきたい施策の一つですが、過剰に広告文の変更だけに気を取られるのも問題ですので、的確に訴求・獲得ができる広告文が仕上がれば、それらを使いまわすのも良いでしょう。

目標CPA、目標獲得件数が設定されていない

頂上が無い山は登れません。どの程度の水・食料を持っていけばよいのか?どのルートで登るのか?目標が無いと正しい戦略は立てられませんので、必ず予め目標を立てる事が重要です。
参照:SEMは戦術の時代へ

CPA至上主義

CPA至上主義になってしまったらビジネス拡大は望めません。大事なのは売上向上、販路拡大によるビジネスの拡大です。詳細はCPAはリスティング広告の成功指標にはならないにて詳しく解説しています。

品質スコア、品質インデックスに囚われる

品質の改善はリスティング広告施策者の大きな仕事の一つですが、品質に依存してしまっている人は、品質自体をKPIにしてしまっている傾向があります。

品質の改善は1クリック単価をより安く呼び寄せる為の一つの戦略に過ぎませんので、過剰に品質依存しないように気をつけましょう。
どうしても品質が大好きだ!!という方は品質スコア、品質インデックス改善テクニックを参照にしてください。

アクセス数を指標としてしまう

意味の無い、薄いアクセスなんてどれだけ集めても意味はありません。リスティング広告で重要なことは、どれだけ見込み度の高いユーザーを集められるか?です。

安いアクセスを無造作に集めてごっつぁんゴールを狙うのはスパムに近い手法です。

リスティング広告でありがちな15個のミス/まとめ

いかがでしたでしょうか?様々なミスの例がありますが、参考になれば幸いです。

私事でありますが、Google Analyticsを使ってリスティング広告を最適化する手法を具体的に書き出した書籍が発売されましたので、ご興味がある方はよろしくお願いします。リスティング広告施策者であれば元は取れる内容となっております。

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