リスティング広告のアカウント分析でとっても大切な3つのこと


リスティング広告のアカウント分析とは、「現状のアカウントのどこをどう改善すれば、どの程度伸びていくのか?」を明確に提示することを指します。

リスティング広告アカウントのリプレースの場合や、付き合いの長いリスティング広告代理店とのマンネリ化の打破、インハウスリスティング広告の起爆剤などといった場合に有効な手段の一つが第三者指摘によるアカウント分析です。

このアカウント分析、実は担当者によって上手くいく場合とそうでない場合があり、後者に至っては癖のようなものがあるな、そしてそれは初心者だと必ず通るな、と最近感じていたので記事にします。

その1 網羅的に、俯瞰的にみる。そして大局的に捉える

まずはアカウント構成を網羅的に見るとこが重要です。どこが悪さをしているのか?どこに可能性が残されているのか?そういった箇所を網羅的にみることで見つけだした上で、近視眼的にならぬように俯瞰的な視点でも見ていくことが重要です。分析が始まるとそのアカウントのことだけで脳が支配されますから、ある程度一歩引いてみると良いでしょう。個人的にお薦めなのは、休憩に行ったり、数日寝かせて再度見てみると新たな発見があります。

また、物事を大局的に捉えましょう。今のまま進めばこのアカウントはどういう状況になっていくと予測されるのか、場合によってはリスティング広告よりも初めに手を付けるべき箇所があるかもしれません。そういったものを大局的にとらえることで、より良い分析ができるようになります。

その2 その施策は現実的な施策かどうかを常に問う

リスティング広告では「1キーワード1広告グループ最強説」が未だ根強く残っております。大変胸アツです。勿論、「1キーワード1広告グループ」の施策を行うのであればそれなりの準備、構成、忍耐、経験、体制の理解などが必要になってきますから、生半可気持ちでは出来ないわけですけれど、その施策が現実的な施策かどうかを常に問う必要があります。このようなの構成では管理が雑多になるのは目に浮かびますよね。

大事なことを言います。誤解を恐れずに言えば、どこで妥協するか?がリスティング広告の成果の分かれ目です。この妥協の境界線の見極めこそが、リスティング広告で最も大事な視点なんですね。妥協ラインを見誤ってしまうと、CPA(顧客獲得単価)が高騰してしまったり、思ったようにコンバージョン数が発生しなくなってしまうのです。わかってもらえるかどうか自信は無いけれど、リスティング広告は妥協の産物だと僕はいたるところで語っているのはその為なんですね。

自身が導き出した解決策は、現状の体制や状況の中で現実的な施策かどうかを常に問う必要があります。実行に移せない・継続することが難しいプランは紙くずも同然なのですから。補足的に言えば、重箱の角を突くような提案が一番良くないんですよね。

その3 ビジネスインパクトがあるかどうか

そして最後に大事なのは、その提案はビジネスインパクトがあるかどうか、です。サイトリンクやクイックリンクの提案もよいでしょう。Click to callの提案やオンクリックイベントを利用した電話発信計測なんかの提案も良いかもしれません。でも本当に大事なのは ビジネスインパクトがあるかどうか?それに尽きます。

リスティング広告の目的はなんですか?コンバージョン数を増やす為ですか?CPAを下げる為ですか?勿論、組織によってKPIは異なりますし、それらを否定するつもりはありません。ただし、それでは飯は食えないんですよ。利益、場合によっては売上を上げることこそがリスティング広告の真の目的であることを忘れてはいけないのです。

その施策はビジネスインパクトがあるのかどうか?常に問いかけてみてください。

まとめ

  1. 網羅的に、俯瞰的にみる。そして大局的に捉える
  2. その施策は現実的な施策かどうかを常に問う
  3. ビジネスインパクトがあるかどうか

分析にかけられる時間は有限です。これらの問を常に持ちつつアカウント分析に挑めば、初めの分析結果とは異なるものが出てくるはずです。実際にはこれが難しいのだけれど、行動する為のデータ分析は8割程度で十分でも書いたように、重要度を付けて分析することで(仮説→検証→実行)のスピードをより高速で増すことが出来ます。これすなわち、成果を出しやすくなるということですね。

更に言えばこういったフローの確立によってプレイヤーの思考レベルが大きく改善されることも忘れてはいけません。僕個人の話で言えば、後者の方がより重要度が高いです。

これらはリスティング広告のアカウント分析だけに限らず、アクセス解析や他の分析でも同様に言えることなんですけどね。

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