ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か/感想
我が事務所の尊敬しているパートナーからのお薦め書だったので即購入し、早速読んでみましたが、安易にこの本を手にするとまずいですよ…。分厚さは広辞苑並みです…。通勤時間が30分以上ある方や、そこそこ時間が取れる方が読まれることをお薦めします。本書のおかげで自分の記事の納期が滞りました。。。
本書はとあるうだつの上がらない工場再生を小説仕立てで描いており、ラブストーリーも盛り込まれて(どういうことだw)いるようなとんでもない書籍ですが、「企業の究極の目的とは何か」という当たり前のことなんだけどビジネスの確信を付いた今までに読んだことのない、本当に素晴らしい書籍でした。あなたが”ビジネス”というものに関わっているのならば、必ずやどこかの箇所で糧になってくれるであろう良書です。
ストーリー仕立てなだけに、一度読み出したら止らない…そんな素敵な素晴らしい書籍です。
ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か/レバレッジメモ
生産性とは何か?
生産性とは目標に向かって会社を近づける、その行為そのものだ。会社の目標に少しでも会社を近づけることのできる行為は、すべて生産的なんだと。その反対に目標から遠ざける行為は非生産的だ。わかるかね。
目標とは?
目標がわからなければ、生産性の意味は理解できない。目標がわからなければ、ただ数字で遊んでいるにすぎない。
指標とは?
正確に定義されていない指標など、まったく無意味である。
(個人的には正確に定義されていない指標でも役立つことはあると思ってます)
全体をみろ
部分的な最適化に意味は無い。
目標とは?part2
指標をどれか一つ改善することではない。
考えろ、答えを導き出せ
もし私が答えを教えてしまったら、君はきっと失敗するに違いない。成功したいんだったら自分自身で考えて理解しなければいけない。
スループットの速度とは?
一番ゆっくりある人のペースによって列全体のスループットが決まる。
リソースを使用することと、活用することは別物である
「リソースを活用する」とは、目標達成に向かって何かしらを動かすためにリソースをつかうことであり、「リソースを使用する」とは、単純に機械や装備のスイッチをいれたりする物理的な作業のことで利益が出ようと出まいが関係ない。
マーク・トゥエイン
「常識とは常ならず」
重要なものを決める
重要なのは、スループットこそが一番重要な評価基準だという考え方に転換すること。完全とはコスト削減ではなく、スループットの向上なのだ。
転換期
何が重要なのかを測る尺度を変えなければいけないときが必ずくる
鎖の強度を決めるのは?
鎖の強度を測るために最初にしなければいけないことな、一番弱い箇所をみつけることだ。ボトルネックを探すことがどれだけ重要か。
If(もし…ならば)、Then(…ということになる)
物事の関連性を説く、この考え方が全ての基本。もし(If)立てた仮説が正しければ、その場合(Then)別の事象も論理的に存在する。予想した結果が証明されればされるほど、根本にある仮説が正しいということになる。
ニーズから見極める
どんなテクニックが必要か見極めるのは、ニーズから始めないと駄目だ。現在どういう仕事のやり方をしていて、それでどんな仕事の仕方をすべきなのかをよく考えないと駄目なんだ。
スループットとは?
製品を売ることによって得られる利益の増分のことである。
ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か/感想:まとめ
個人的には「部分的な最適化に意味は無い。」という箇所が非常に共感させられる部分でありました。私どもの仕事は、部分的な最適化にしか目がいかない方々が多すぎて、本質をみんな忘れがちになってしまうことが多々あったりしますからね…ほんと。。。
「ザ・ゴール」が日本語で出版されると、世界経済が破滅してしまうので許可しないのだ。ということで、日本語版はなかなか出版されなかったらしい。「日本人は部分最適の改善にかけては世界で超一流だ。その日本人に「ザ・ゴール」に書いたような全体最適化の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」ということらしいのだが…(本当か?)
ともあれ、本書は自身のビジネスでのスループットの増やし方を、一つの工場の再生から教えてくれる書籍です。ボトルネックと非ボトルネックの関係によってできる関連性の話の考え方等は、利益を上げるための全てのビジネスに関連するお話ですので、この工場に自身のビジネスを置き換えるように読み薦める事ができ、自身のビジネスの問題点も明確に見えてきます。
かなりボリュームのある本ですが、ストーリー仕立てのために飛ばし読みが中々できないと思いますし、これだけのボリュームを飛ばし読み無しでこなすのはかなり大変だと思います。しかしながら本書は本当に素晴らしい書籍です。マーケットプレイスでは200円程度で売っているようなので、是非とも夏休みなどに読んでみてください。お薦めです。
ダイヤモンド社
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一気に読破しました
楽しみながら、課題解決手法が学べる小説
ぐいぐい引き込まれる。そして勉強になる。
衝撃!斬新!納得!
The Goal
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