2015年に読んだけど紹介しなかった良書13選

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2015年にTwitterで変な人に絡まれたのを未だに根に持っています。私です。みなさんお元気でしょうか?私は元気です。

新年の挨拶にのたうち回っていると「良書を紹介せよ」という司令があまりに多く、書くことにしました。ちなみに、2013年は締めくくりにおすすめ書籍を書いているんですよね。いま見ても良書しか紹介していない。当時の私、いい仕事してますね(棒読)

参考:2013年に読んだこれからも読み返すだろう5冊の本

ちなみに、例年に比べて2015年は乱読するスタイルからはずさない読書法に切り替えました。その為、例年のように多読は出来ませんでしたが、かなりの確率で良書に当たったと思います。その読書法は又の機会に紹介するとして、「2015年に読んだけど紹介しなかった良書13選」を数多くある役に立った名文を少しずつ抽出して紹介します。

今回紹介する書籍はかなり経営に偏っているかもしれませんけれども、僕はすべてのマーケターはマネジメント側を目指すべきだと考えてますから、当ブログを読まれているマニアックな方々には確実に良書になると信じてやみません。いつもどおり前置きが長いです。ではいきます。

ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法

ピクサー流 創造するちから―小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法
エド・キャットムル 著 エイミー・ワラス 著
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 4,469

言わずと知れた映画界のエクセレント・カンパニーのピクサーの経営層が書いた書籍です。如何に自由でイノベーティブな発想を保ちつつ、企業をスケールさせていったのかを物凄く生々しく描いており、属人性を殺すのではなく、活かす、まさにそんなところに非常に感銘したので個人的には2015年に読んだ書籍の中では1番影響を受けた書籍です。

問題を一つ残らず防ごうとするのではなく、スタッフの善意を信じ、彼らが問題を解決したいと思っていると信じるべきだ。実際に、そう思っている場合がほとんどなのだから。責任を与え、失敗させ、自ら解決させる。恐れには必ず理由がある。リーダーの仕事はその理由を見つけて対処することだ。マネジメントの仕事は、リスクを防止することではなく、立ち直る力を育てることなのだ。

スティーブ・ジョブズが経営に入った頃からの急展開あり、ハラハラ・ドキドキあり、自身の組織に随時置き換えながらもっとも考えさせられた書籍でした。大義を持った小さな組織がユニーク性を武器に立ち上がり、大きな組織になる故の葛藤を乗り越える過程を具体的に描いています。この書籍は20世紀の組織に牛耳られた業界が如何に現代のあるべき組織として立ち向かっていくか。今、マネジメントを行うすべての人々が何かしらの箇所で必ず参考になる名著だと思います。

ケン・ブランチャード リーダーシップ論[完全版]

ケン・ブランチャード リーダーシップ論[完全版]
ケン・ブランチャード ケン・ブランチャード・カンパニー
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 134,352

私の尊敬してやまない日本の経営者である星野佳路氏が最も参考にしているというケン・ブランチャードのリーダーシップ論です。

従業員は知識や意欲というかたちで、すでに力をもっている。権限委譲のカギは、その力を表に出してあげることだ。

我々の信ずるところによれば、組織が最大限に機能するのは、単に問題を発見するだけでなく、問題解決に率先して取り組む個人の貢献があるときである。

これまでに多く存在していたヒエラルキー構造である、伝統的なピラミッド的な組織形態を逆転させることにより、顧客に最も近い現場の人々がてっぺんに来るといいます。これは非常に納得で、変化の早い業界や、その場その場で意思決定を求められる業種などでは絶えず自身での素早い判断が求められます。

大事なことは、倫理と論理を守っていればアウトの取り方は問わない、ということ。僕はそのように解釈しました。倫理と論理を履き違えなければプロセスは問わず、信じる。そして、経営層はその実行を最大限バックアップする体制を敷く。これこそが伝統的なピラミッド的な組織形態を逆転させることだと思います。実際にアナグラムでもこの仕組みを取り入れています。

参考:組織ピラミッドを逆さまに

インテル経営の秘密―世界最強企業を創ったマネジメント哲学

インテル経営の秘密―世界最強企業を創ったマネジメント哲学
アンドリュー・S. グローヴ
早川書房
売り上げランキング: 275,299

インテルの3番目の社員にして後に社長というポジションにいきつくアンドリュー・S. グローヴの名著。のちに紹介するHARD THINGSの中でも紹介されており、それの影響かAmazonでは2016.01現在8000円以上の高値で取引されています。

マネジメントの”技術”というのは、一見してみて同じくらいの重要度をもつ多くの活動から、テコ作用のすぐれたものを一つ、二つ、あるいはせいぜい三つほど選び出して、それに集中する能力にある。私の場合は、顧客の苦情に細かく注意を払うことが高テコ作用活動となる。顧客を満足させるのは当然のこととして、これを追求することは、私自身の仕事のやり方における重要な点に対して目を開かせてくれる。顧客の苦情は数も多いので、だれかが必ず全部をフォローアップすべきものであるが、私自身が必ずしもすべてを扱う必要はなく。また利益にもならない。10か20の苦情のうち、どれを掘り下げ、分析し、フォローアップするかにおいて、技術がマネジャーの仕事に生きていくるのである、この技術の基盤をなしているのは、他の苦情ではなくてこの苦情の背後にこそ、多くの問題が潜んでいるのだということを見抜く直感力である。

70年代~90年代にかけて、アンドリュー・S. グローヴが実際に経験したマネジメントスタイルが赤裸々に記載されており、規模は違えど大変参考になります。小規模な組織から、規模を得た組織への変貌、それに伴い起こる問題やそれに対しての解。そして、その中で変化するマネジメントの役割などが盛りだくさんでつめ込まれています。

未来に先回りする思考法

未来に先回りする思考法
佐藤 航陽
ディスカヴァー・トゥエンティワン (2015-08-27)
売り上げランキング: 543

かなり凄い思考なので、同郷、というのも気が引けますが、2015年に上場したメタップス佐藤さんの書籍です。

テクノロジーを「知る」という行為には、以下の4つの段階があります。
①使える
②ポテンシャルがわかる
③なぜできたのかを原理から理解している
④実際の作り方がわかる
の4段階です。

未来の方向性を読むためには、④までは知る必要はありません。一方で①と②は多くの人が理解していて、差がつきません。重要なのは③の「原理」を知っているかどうかです。そのテクノロジーがなぜ誕生し、どんな課題を解決してきたのかを知ることで、その課題を解決する別の選択肢が誕生したときに、未来の方向性をいち早く察知することができます。

リスティング広告を筆頭とする運用型広告の業界でもテクノロジーからは離れることはできません。これまで当ブログでも言及している通り、テクノロジーの流れは不可逆でありますから、変化を脅威ではなく、チャンスとして受け止める心構えが必要不可欠です。本書ではその正しいアプローチを説いていますよね。

小難しいビジネス書というよりは、思考の訓練の読み物として非常に参考になり面白かったです。

ALLIANCE アライアンス―――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用

ALLIANCE アライアンス―――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用
リード・ホフマン;ベン・カスノーカ;クリス・イェ
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 4,296

リンクドインのリード・ホフマンが手がけた書籍で、題名通り「人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用」についてリンクドイン自身の取り組みが描かれています。

会社は、社員に仕事上のネットワークを広げる機会をつくって彼らのキャリアを一変させるサポートをする。社員は、自分のネットワークを使って会社を変革する手助けをする。

経営者は、自社の社員が「仕事によって」社外から発見されやすい存在になってほしいと望むべきだ。

評価は賛否だと思うんですが、個人的には非常にタイムリーでよかったなと。特に上記で抜粋したような取り組みを国内で見かけることはほぼ不可能ですよね。

細かい言及は避けますが、2015年10月に行ったアナグラムサイトのリニューアルはこの書籍に書いてあるような思想を元に設計しており、その工程の途中でこの書籍が発売されて、少し不安だった思想の背中を押してくれた形になります。ホフマン、ありがとう。気になる方は見てみてね。

参考:https://anagrams.jp/

HARD THINGS

HARD THINGS
HARD THINGS
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ベン・ホロウィッツ
日経BP社
売り上げランキング: 424

シリコンバレーで最も注目されるというベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツの共同創業したベン・ホロウィッツの著書。読んでる方が胸が痛くなって、あんな思い出や掘り返されたくない思い出が回想するような悶絶書でした。

ここでは書ききれないほどたくさんの失敗エピソードが盛りだくさんなんだけど、ベン・ホロウィッツが言いたいのは最後の一言に集約されてるなと思った。

苦闘を愛せ

もうこの言葉に尽きます。読むべし。

How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント

How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス)  ―私たちの働き方とマネジメント
エリック・シュミット ジョナサン・ローゼンバーグ アラン・イーグル
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 2,279

エリック・シュミットが関わっているだけあって、世にあふれたGoogle本とは一線を画する良書です。

—心理学者のキャロル・ドゥエック「しなやかなマインドセット」—
能力は生まれつき決まっていと考えている人は、状況がどれほど変化しようと、ひたすらその能力を誇示しようとする。だが、しなやかなマインドセットの持ち主は、努力すれば自分の持ち味とする能力を変えたり、新たな能力を開花させることが出来ると考える。人は変われる。適応できる。むしろ変化を強いられると、心地よく感じ、より高い成果をあげられる。ドゥエックは実験によって、マインドセットを変えることで、まったく新しい思考や行動が引き起こされることを明らかにした。自分の能力は変わらないと考えていると、その自己イメージを維持するために「目標達成」を設定する。一方、しなやかなマインドセットの持ち主は「学習目標」を設定する。学ぶこと自体が目標になると、くだらない質問をしたり、答えを間違えたりしたら自分がバカに見えるのではないかなどとあやんだりせず、リスクをとるようになる。ラーニングアニマルが目先の失敗に拘らないのは、長い目で見ればその方が多くを学び、さらなる高みに登れることを知っているからだ。

Googleの採用のおきて
・自分より優秀で博識な人物を採用せよ。学ぶもののない、あるいは手強いと感じない人物は採用してはならない。
・プロダクトと企業文化に付加価値をもたらしそうな人物を採用せよ。両方に貢献が見込めない人物は採用してはならない。
・仕事を成し遂げる人物を採用せよ。問題について考えるだけの人物は採用してはならない。
・熱意があり、自発的で、情熱的な人物を採用せよ。仕事がほしいだけの人物は採用してはならない。
・周囲に刺激を与え、協力できる人物を採用せよ。1人で仕事をしたがる人物は採用してはならない。
・チームや会社とともに成長しそうな人物を採用せよ。スキルセットや興味の幅が狭い採用してはならない。
・多才で、ユニークな興味や才能をもっている人物を採用せよ。仕事しか脳がない人物は採用してはならない。
・倫理観があり、率直に意思を伝える人物を採用せよ。駆け引きをしたり、他人を操ろうとする人物を採用してはならない。
・最高の候補者をみつけた場合のみ採用せよ。一切の妥協は許さない。

僕が本書で一番得れたのは「スマートクリエイティブ」という言葉と出会えたこと。今のGoogleはあまり知らないんだけれど、一昔前のGooglerは本当にスマートクリエイティブという名に等しいメンバーが勢揃いしていたと思うし、それを意図的に文化として取り入れていたんだなと思うと、やはり組織を持つ身としてはそんなイケてる集団にしたい、という思いが強くなりました。

上記で上げた「Googleの採用のおきて」は採用基準としても非常に秀逸です。

ドラッカー名著集1 経営者の条件

ドラッカー名著集1 経営者の条件
P.F.ドラッカー
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 4,810

昔に読んだドラッカー名著集ですが、数年前に読んだ時にはわからないことも多く、正直良い本だとは思ってなかったんですよね。ただし、今改めて読んでみるとなんと学びの多いことか…。戦略はその戦略を立案したものか、それと同等のリテラシーを持ち合わせた人間にしか理解できない、というのはこのことです。

知識ある者は理解されるよう努力する責任がある。

人は少ないほど、組織は小さいほど、組織の中の活動は少ないほど、組織は完全に近づく。

ここでは、責任者は私である。しかし部下がジャングルで敵と遭遇し、どうしてよいかわからなくとも、何もしてやれない。私の仕事は、そうした場合どうしたらよいかを予め教えておくことだ。実際にどうするかは状況次第である。その状況は彼らにしか判断できない。責任は私にある。だが、どうするかを決められるのはその場にいる者だけだ

1,2年前に経験し、悩みに悩んで解決したことの答えがそっくりそのまま書いてあったりします。先に言えよドラッカー!!と怒り狂いたくなる感じです。

なぜドラッカーはこれほどまでに経営者のことを知っているんでしょうかねぇ。ほんと不思議でしょうがない。何度でも読み返すし、何度でもハラオチしてしてしまう良書です。経営層の方で読んでいないという方は是非一読をお薦めします。損はしません。

ドラッカー名著集2 現代の経営[上]

ドラッカー名著集2 現代の経営[上]
P.F.ドラッカー
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 15,781

企業にとって第一の責任は、存続することである。言い換えるならば、企業経済学の指導原理は利益の最大化ではない。損失の回避である。企業は事業に伴うリスクに備えるために、余剰を生み出さなければならない。

「われわれの事業は何か」という問いを発し、正しく答えることこそ、トップマネジメントの第一の責務である。

相互理解は、下へのコミュニケーションによって得られるものではないし、下に向けて話すことによって得られるものでもない。上へのコミュニケーションによって得られるものである。それは、上司の耳を傾ける姿勢と、部下の声が伝わる仕組みを必要とする。

ドラッカー名著集3 現代の経営[下]

ドラッカー名著集3 現代の経営[下]
P.F.ドラッカー
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 31,727

人は、学べば学ぶほど、学んだことを捨てるのが難しくなっていく。すなわち、年ではなく経験が、学んだことを捨てるのを難しくする。その分、新しいことを速く学ぶことが難しくなる。この問題を解決する唯一の方法は、学んだことを捨てる能力自体を、学ぶプロセスに組み込むことである。

マネジメントは、知識のための知識に関心をもってはならない。成果をあげることに関心をもたなければならない。

社会に対するマネジメントの第一の責任は、利益をあげることである。そして、これとほぼ肩を並べて重要な責任が、事業を発展させることである。社会における富の創出機関であり生産機関である。マネジメントは、経済活動に伴うリスクを補うだけの利益をあげることによって、富の創出能力をもつ資源を維持していく必要がある。さらには、それらの資源の能力を増大させ、その結果社会のとみを増大させていく必要がある。

ドラッカー名著集 4 非営利組織の経営

ドラッカー名著集 4 非営利組織の経営
P.F.ドラッカー
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 16,800

幸か不幸か、いかなる組織にも危機はくる。その時がリーダーに頼る時である。リーダーにとってもっとも重要な仕事は、危機の到来を予期することである。回避するためでなく備えるためである。危機がくるまで待つことは責任の放棄である。暴風雨を予期し、先手を打たなければならない。それがイノベーションである。万事がうまくいかなくなるきっかけは、失敗した時ではなく、成功している時である。失敗したときには、誰もが働かなければならないことを承知している。ところが、成功しているときには、自己陶酔がやってくる。手持ちの資源が無駄づかいされる。

リーダーがしてはならないことは、組織内の個性を恐れることである。これは、組織のリーダーが最も陥りやすい間違いである。もちろん、できる人たちの多くは野心的である。しかし、凡庸な者にかしずかれるよりも、自分を押しのけようとする有能な者に取り囲まれるほうが、リスクは小さい。

「もし私が明日辞めても、大きな変化はないと思います」という言葉がいちばん大事だと思います。これは組織を預かる者にとって最大の自慢です。それは、私の仕事、私のビジョン、私の組織を引き継ぐチームをつくりあげたということです。私の経験では、そういえることが物事を成し遂げる人の最大の証しです。

ドラッカー名著集 5 イノベーションと企業家精神

ドラッカー名著集5 イノベーションと企業家精神
ダイヤモンド社 (2012-09-14)
売り上げランキング: 1,864

マネジメントにとって、予期せぬ成功を認めることは容易ではない。勇気が要る。同時に現実を直視する姿勢と、間違っていたと率直に認めるだけの謙虚さがなければならない。予期せぬ成功をマネジメントが認めないのは、人間誰しも、長く続いてきたものが正常であって、永久に続くべきものと考えるからである。自然の法則のように受け入れてきたものに反するものは、すべて異常、不健全、不健康として拒否してしまう。

マネジメントが報酬を支払われているのは、判断力に対してであって無謬性に対してではない。マネジメントは、自らの過誤を認め受け入れる能力に対しても報酬を支払われている。特にそれが機会に道を開くものであるとき、このことがいえる。だがこのことを理解している者は稀である。

プロセス・ギャップをイノベーションの機会として利用できるのは、その世界の中にいる者だけだということである。決して外部の者が容易に見つけ、理解しイノベーションの機会として利用できるものではないのである。

ベンチャーは、いかにアイデアが素晴らしくとも、いかに資金を集めようとも、いかに製品が優れていようとも、いかに需要が多くとも、事業としてマネジメントされなければ生き残れない。一九世紀最高の発明家トマス・エジソンは、このことを理解できなかったために手がけた事業すべてに失敗した。

ベンチャーが成功するには四つの原則がある。第一に市場に焦点を合わせること、第二に財務上の見通し、特にキャッシュフローと資金について計画をもつこと、第三にトップマネジメントのチームをそれが実際に必要となるずっと前から用意しておくこと。第四に創業者たる企業家自身が自らの役割、責任、位置づけについて決断することである。

ベンチャーたるものは、予期せぬ市場を利用できるよう自らを組織しておかなければならない。市場志向、市場中心でなければ、競争相手のために機会を作っただけに終わる。

創造する経営者 (ドラッカー名著集 6)

創造する経営者 (ドラッカー名著集 6)
ピーター・F・ドラッカー 上田 惇生
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 40,778

市場と流通チャネルは、業績をもたらす領域として製品よりも重要な事がある。製品は経理上も事業の一部である。事業の領域内にある。しかし、市場と流通チャネルは、経済的にのみ事業の一部である。経済的には、製品は、市場にあって、流通チャネルを通じて最終用途のために購入されて製品となる。しかし、市場と流通チャネルのほうは製品から独立して存在する。製品のほうが二義的に存在する。

先進国、発展途上国の如何を問わず、現代の経済においては、流通チャネルは技術よりも速く変化する。顧客のニーズや価値観よりも速く変化する。流通チャネルに関する意思決定のうち、五年たっても陳腐化せず、新しい考え方や根本的な変化が必要にならないものはない。

経済的な成果は、景気のよしあしによってもたらされるのではない。人によって実現されるのである。

まとめ

いやぁ、我ながら長いですね。ドラッカー本に関しては現在続編を読んでいる最中で、今年中に読み終わるかも怪しいレベルで熟読していますので、来年もこのランキングに出てくることになるでしょう。

また、実際にはここには書ききれないほどの素晴らしい内容が書かれている書籍たちなので、興味がある方は是非手にとって見てください。

それでは2016年も素敵な本に巡り会えるといいですねー。

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