Google AdWords & Analytics 実践活用ガイド/感想
SEM書籍の大御所、永松 貴光氏の新しい書籍という事で早速購入して読んでみましたが…Amazonの箱を開けてみて少々驚愕です。広辞苑並みの分厚さで総ページ数400Pを超える悶絶具合でした…。これはちょっとやりすぎ…いや、書いた方、編集した方の執念のようなものを感じる厚みです。。。
本書は初心者向けにアカウントの開設方法からキーワードの入札の仕方、キャンペーンの設定、広告グループの設定の仕方に至るまで、事細かくキャプチャー付きで説明してあります。
その為、辞書並みに重宝するポジションの方もいらっしゃるかもしれませんし、中級者くらいまでの方でも、どのように最適化に向けてアカウントを育てて行けばよいのかなどが、永松氏の運用方法のようなものを交えてケーススタディにて解説されているので、非常に分かりやすい印象があります。
しかしながらやはり初心者の方が読むにはいいのかなぁー、うーん、でもこの分厚さとか内容の詰め込みすぎた感じは初心者を突き放してしまっているような印象も受けます…。うーん。。。少し知識がある人であれば3時間で読み終えます。
ただ、特に目立って真新しいことなどはなく、AdWords・Analytics・ウェブサイトオプティマイザーについて書かれているという印象で、差し詰めGoogleマーケティング、という題名にしても良いような書籍かもしれませんね。
ウェブサイトオプティマイザーについて書かれているのは本書が初めて?ではないでしょうか。書かれているといっても説明書程度なので、まだ使ったことがない方には有効かもしれませんね。
個人的には面白いという印象は受けませんでしたが、おそらくPCの横に随時おいておき、困った時などに読むというスタイルが一番良いのではないかなと思います。
Google AdWords & Analytics 実践活用ガイドの注意点
辞書並みに重宝するかも?とはいいましたが、品質スコアに関してはかなり怪しい記述もあり、少々微妙です。
品質スコアはブラックボックスな部分があるとはいえ、下記は間違った品質スコアの捉え方をしている可能性が高いですので注意してください。
品質スコアの基準
- 広告をクリックした先のページで、ユーザーはどういった行動をとったのか?
- 広告をクリックした先のページを開いてすぐに検索結果ページに戻っていないのか?
- 広告をクリックした先のページでの滞在時間はどれくらいなのか?
- 広告をクリックした先のページでのPV数はどれくらいなのか?
品質スコアがランディングページなどのサイトの品質を読むとこはあっても、AdWordsをクリックしたあとのユーザーの動きを読み込むなんてことは、コンバージョンも品質スコアに影響する、という都市伝説並に考えられないことです。都市伝説並の予測を書籍として形にするというのは…あまり好きではないですね…
(勿論100%ありえないわけではありませんが、そもそも広告クリック後の動きを読むことは技術的に難しいんですよね…。コンバージョンタグしかないAdWordsがページ内の動きを追うなんて事は。)
Google AdWords & Analytics 実践活用ガイド/まとめ
アカウント開設やツールの使い方の基本という面では、画面のキャプチャーなんかも最新版ですし、本書までに細かく書かれた書籍は無いかもしれません。ある程度の知識があって、良し悪しの判別ができる方は読んでおく事で新しい手法などを見つけられるかもしれません。
ご興味がある方はどうぞ。
翔泳社
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