ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法/感想
僕らは多種多様な膨大な情報が飛び交う中で、それらを各々が独自に精査しながら生きているんじゃないかと思うのですよ。
その”精査”の部分が賛否両論あるキュレーションだったりするのかもしれないけど、どうしても考えすぎてしまう人ってのも一定数いらっしゃるではないですか。これだけ選択肢があるんだからそれはそうですよねー。
個人的にはどんな深刻なことでもあまり考え過ぎない方だし、細かいことは気にしないし、自分のことを他人事のように受け止めることができる術を幼少期に身につけていたので、そこまで深く考えこむことはないんだけれども、この自称「おちゃらけ社会派」のちきりん(Chikirinの日記)の書籍は題名はともかく、結構秀逸なのではないかと思います。
要約すると表題通りに「ゆるく考えよう」といったことを伝えたいのだろうと思いますが、これ、僕も概ね同意する部分であります。
面白かった内容は主に下記に抽出した項目ですな。
- 人生は早めに諦めよう
- 退屈な時間を楽しもう
- 日本はアジアのイタリアに
- 「一点豪華基準」で選ぼう!
- 「やめる」決断ができれば「はじめられる!」
- 大事なものはコストで決めない
- 勝てる市場を選ぶ
- 「人脈づくり」はたぶん無意味です
- おいしい人生
- 自分にとっての「妥当な値段」
- 旅の効用
- 楽観的であること-「よかった確認」
中でも、”自分にとっての「妥当な値段」”はビジネス面においても言えることだし、今後も仕事を続けていくのなら知っておいた方がいいんではないかなと思うものです。
自分にとっての「妥当な値段」
30万円のコートがバカげた値段であると思う人の本当の理由は、それが自分には簡単に買えないものだからですが、人はそれを「バカげた価格」と呼ぶことにより、それを買わない自分を正当化します。
以前、どこぞのとあるサービスの価格が高い安いで議論になったことがあります。私としてはそういう問題は外野が安い高いという議論自体がナンセンスだと思っています。
その価格を妥当である、もっと価値があると感じる人々に向けたサービスであって、そうでない外野の方々をそもそも対象と考えていないサービスだということがわからないうちはまずいよね…、ということですな。高い、安いの判断は”買い手”が決めるのです。
勿論、なかには法外な価格設定が敷かれているようなサービスもあるんでしょうけど、ここの議論ではそういったイレギュラーなものは含んでいません。
ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法/まとめ
最近「ノマド」ってコトバが嫌いになってきたオイラは少しオッサンなんだろうか。-impresario-にも書いてあるように、僕も「ノマド」って言葉は最近の使われ方があまり好きではありません。
ちきりんは企業にも所属せず、好きなことやればいいじゃん!といったテンションで本書を書いているので勘違いされてしまうかもしれないけど、恐らく上で上げた「ノマド」とちきりんが言っていることは全く別物なんじゃないかなと思うわけです。
それから保険のこととか、住宅ローンのこととかも結構厳しく書いちゃっているので、一部には内容を受け入れられない方も一定数いらっしゃるとは思います。あと図星をつかれた場合などには本書は耳が痛い書籍になってしまうかも。。。
ただ、個人的にはこういった辛口の本をニヤニヤしながら読めるくらいの器は欲しいなぁと思いますよ。
ま、本書を読んだからって即座に「ゆるく」考えられるようにはならないだろうけど、”きっかけ”なんてどこに落ちているからわからないもんね。
そんじゃーねー!
イースト・プレス
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