600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス 上阪 徹 ~感想~
アマゾンでも2週間待ち、渋谷のブックファーストでも置いていなかったこの本をやっと手に入れ3時間かからず読破できました。
『クックパット』がいかに顧客志向を持ち、実は物凄いテクノロジーを搭載しているのかが書かれており、経営者佐野 陽光氏のビジネスへの考え方や運営方針などが詳細に書かれてかなり充実した本に仕上がっていました。率直に面白いです。
600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス/感想とレバレッジメモ
- クックパッドは広告にも徹底したこだわりがある。クックパッドに掲載される以上、『料理が楽しくなる』ものでなければいけない。だから広告ですら『ありがとう』といわれる仕組みになる。
説明が必要なサービスはレベルが低い。
- 優れたドアノブは押せばいいか?引けばいいか?がすぐにわかる。いくら美しいドアノブでも押せばいいか?引けばいいか?が書かれたドアノブは信用できない
割れ窓理論
- 治安のいい街でも、割れた窓一つを放置しておくだけで軽犯罪、重犯罪に繋がっていく。小さなほころびを許してしまうと、必ず駄目になる。
- 何のためにそれをやるのか?こそ重要なんだ。やりたいことは手段。なんの為にその手段を使うのか?それが分からなければやりようがない。
クックパッドものづくり3原則
- 無言実行
- 必ず値段をつける
- 無言語化
- 言ったことを実行するのが大事なのではなく、サービスを良くする事に集中するほうが大事。言ったことで変なプレッシャー等は与えない方がいい。
- 必ず値段をつけるというのは、タダじゃないと使わないようなサービスはタダでも使わないという考え方。
- 無言語化はドアノブのお話同様。
- 成功するまでやれば必ず成功する。判断基準は経営者次第。
- 必要なのは丁寧なコミュニケーション。丁寧なカスタマーの分析、丁寧ねマッチング、丁寧なマーケティング、丁寧なコミュニケーション。それを出来る一つのツールがインターネットであり、テクノロジーなんだ。まだまだやれること、やらなければいけないことは沢山ある。
- 本当の顧客とはだれなのか?どうして自分達は収益を得られているのか?顧客が払う広告費の原資はなにか?実はすべて原点は消費者。ユーザーにこそある。
- グッドはやらない。ベストしかやらない。
- どんな経営者でも『謙虚さ』を持ち合わせている。
600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス/まとめ
広告ですら『ありがとう』といわれる仕組みというのは素晴らしい!他にも応用できるものがあるんじゃないかなと。
更に『グッドはやらない。ベストしかやらない。』このフレーズがグッときました。最近はグッドだけでビジネスを行っているところも多いし、もしかしたら自分だってそうなんじゃないか?などと色々考えるところもあり、ビジネスであったりものづくりにかかわる人は、この本から何かしらの『意思』を受け取ることができる良書だと思います。
この本は軽いクックパッドの会社概要とも受け取れますが、素直にお薦めです。
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