効果10倍の“教える”技術/感想
私自身、現在数年ぶりに本格的に”教える”という大きな大きな課題に直面しており、”教える”というのは永遠の課題でもあるのだろうと思っているので、どこかの書評に釣られて購入してみました。
著者である吉田新一郎氏は、今までの授業や研修はなぜ退屈なのか?従来の講義中の心の教え方は、こま切れの知識を複製して詰め込むだけの工場モデルであると指摘しています。
効果10倍の“教える”技術/レバレッジメモ
学びの主役は、一人ひとりの生徒であり、受講者です。教師や講師ではありません。
講義を聞くだけでは10%しか身に付かない
- 聞いたことは、10%
- 見たことは、15%
- 聞いてみたときは、20%
- 話合ったときは、40%
- 体験したときは、80%
- 教えたときは90%
取捨選択する能力
知識・情報・変化のスピードが加速化する状況では、単にそれらを受け入れるだけではダメで、取捨選択する能力が個人にも、組織にも求められているわけです。そのためには、すでにわかりきったこと(誰かが答えを持っていること)を覚える程度で「学び」をとどめるのではなく、考え方や問いかけ方、上布斧発見の仕方、アイデアの作り出し方を学び、常に成長し続けられるようにしなければなりません。これは、学びの場を職場や社会に広げることをも意味しています。
知識とは
知識は誰かから与えられる物ではなく、一人ひとりがそれまでに持っている知識や体験をペースにしながら、新しい体験をしたり、新しい情報や異なる考え方に出合うことを通じて、自らの知識をつくりだすものである。
教師や講師の役割
知識をいかにわかりやすく伝えるかではなく、生徒や受講者に知識を自らつくりだしてもらうために、いかに刺激的な投げかけをするかが大切になります。
「学び」で大切なこと
講師や教師が言ったり、パワーポイントなどのメディアで何かをみせたりすることではなく、学習者が言ったり、したりすることです。「学び」は知識や意味が「生産」されることです。それには、自分のものにするための練習の時間も必要です。
効果10倍の“教える”技術/まとめ
たしかに今までの”教える”というもの自体に疑念を抱く事ができたり、再確認することはできましたし、学びは”生徒や受講者に知識を自らつくりだしてもらうために、いかに刺激的な投げかけをするか”が重要であるというものを書き出しているので、そういった面では非常に参考になるというか、なるほどなぁという部分は多いわけですが、本書は”この本を見れば詳しくわかる”的な引用要素が多すぎて、途中から誰の本なのか訳が分からなくなってしまうのが勿体無いです。
教える、ことについてはもっと有効な書籍があると思うので、個人的にはお薦めは出来ません。Amazonの書評も大分割れていますが、実際に読んでみるとたしかにどちらにも取れてしまう印象があります。
ご興味がある方はどうぞ。
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旧態依然の教え方から脱却するために
何これ?
第一章だけでもご覧ください
「工場モデル」型からワークショップ型へ
現役の講師からすると、もの足りないかな
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