問題解決のためのファンクショナル・アプローチ入門/感想
著者の横田 尚哉氏のことは情熱大陸で拝見したことがあったので気にはなっていたのですが、書籍を出していたようなので早速購入して、2時間で読み終えました。
ファンクショナル・アプローチにより2千億円以上のコスト削減したという恐ろしいコストカットを行ったという実績の持ち主だそうです。
このファンクショナル・アプローチという聞きなれない言葉ですが、Amazonから一部抜粋すると、1947年に世界最大の電機メーカーGE社で考案され、おもに技術の世界で広まった価値工学(VE)の手法だそうで、課題に対して「どのようにすればいいのか?」と手段から考えるのではなく、「何のためにするのか?」(目的)、あるいは「それは何のためにあるのか?」(機能)という視点で徹底的に分析することで、問題の本質を明らかにしていくものだそうです。
ファンクショナル・アプローチ…うーん、難しいこと言いますね。つまるところ、最近私が書き出していた書籍の内容を簡単にまとめてくれたのがこの書籍です。つまり、ザ・ゴール、ザ・ゴール2の小難しい部分を、本書が簡単に書き出してくれました。
本書を読むと以前に紹介した”思考プロセス”による”論理ツリー”の構築が容易に行えるようになります。
問題解決のためのファンクショナル・アプローチ入門/レバレッジメモ
人は形では満足しない。ファンクションで満足する
すべてのモノゴトには、ファンクション(役割、効用、はたらき、意図など)がある。問題となっているモノゴトからあえて離れ、本質となるファンクションを意識します。「これは誰のためなのだろうか」「これは何のためなのだろうか」と考えることからはじめていきます。合言葉は「誰のため、何のため」です。
顧客を忘れるな
どんな企業にも必ず商材があります。製品かもしれないし、サービスかもしれません。忘れてはいけないのは、必ずそこに顧客がいるということです
顧客はモノがほしいのではない
顧客はファンクションの達成を望んでいることを忘れてはいけません。もっとあからさまに言えば、「顧客はファンクション達成のために消費する」のです。ファンクションを手に入れるために、カタチを手に入れようとしているだけなのだ
カタチに固執しない
- 新しい技術を取り入れ、古い技術を手放していく
- 必要な機能を取り入れ、不必要な機能を手放していく
- しかし、キーファンクションは手放さない
- キーファンクションが変わらないから、使用者の満足度は下がらない
考えること
大事なことは答えを知ることではなく、答えを考えることなのです。ファンクショナルな視点を身につけるということは、カタチの本質に気づくことなのです。
問題解決のためのファンクショナル・アプローチ入門/まとめ
- 「誰のため、何のため」
- ファンクションを手に入れるために、カタチを手に入れようとしている
上記2点をどのように考え、どのように導きだしていくのか、を具体的に書き出した良書だと思います。仮にザ・ゴール、ザ・ゴール2を読まれた事がないようであれば、かなり役に立つ書籍に化けると思います。
それらの書籍を読まれている方でも、改めて”思考プロセス”による”論理ツリー”の構築を、より容易に学ぶこと・再確認することができますし、書き出されている事が全く小難しくないので、普段書籍を読まれない方にもお薦めできます。特に問題解決で悩んでいる方、もっとより具体的に問題解決したい方にお薦めです。
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誰のため?何のため?と考えるクセをつけられる本
目からウロコが出る良書
著者が整理するほど簡単にはできないだろうが、取り組んでみたい手法だ
わかりやすく役に立つ。一推し
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