検索連動型広告の威力を半減してしまう4つのリスク

先日書いた、ディスプレイネットワークの威力を半減してしまう5つのリスクという記事が人気を博しましたので、今回は王道でもある検索連動型広告の威力を半減してしまう4つのリスクを書き出してみたいと思います。

検索連動型広告あってこそのリスティング広告です。ディスプレイネットワークがいくらうまくいっても、検索連動型広告と合わせて利用しなければ、リスティング広告の本当の力を感じることはできません。

ただし、検索連動型広告はディスプレイネットワークほど複雑ではありませんので、基本を押さえれば、あとはちょっとした発想と忍耐でカバーできます。

※本当のところを言えば、この”ちょっとした発想”の箇所が一番差を生む箇所ではありますが。

検索連動型広告の威力を半減してしまう4つのリスク

1日の予算を小さくしてしまう

ディスプレイネットワーク同様に、各キャンペーンの1日の予算はできるだけ高くすることで、生まなくてもいいはずの機会損失をなくすことができるようになります。

多くのうまくいかないアカウントがうまくいかないたる由縁は、ほとんどの場合で特定のキャンペーンの1日の予算を小さくしてしまうことが要因なのはあまり知られていません。

1日の予算が低すぎる、という判断は、Google AdWordsであればインプレッションシェア損失率(予算)を見ることで明確にわかるようになります。

インプレッションシェア損失率(予算)に数字が表れてしまう場合、仮に50%と表示される場合は1日の予算の設定によって、約50%もの機会損失が生まれているということになるので注意が必要です。ここでのデータをもとに、適切な予算に設定しましょう。

勿論、ほとんどの場合で1か月などの予算は決まっているでしょうから、一概に“上げる”という決断に踏み切れない場合も多いとは思いますが、そんな時はWeb担当者Forumのリスティング広告の成果を上げる“アカウント設計力”という記事を参考にしていただいて、予算をうまく振り分けるアカウント構成を行うことが重要です。

ちなみに、Yahooリスティング広告にこのような機会損失を測る機能はありませんが、1日のうちに早い段階で予算消化をしてしまうとアラートが出るような仕組みが備わっています。

1つの広告グループに関連性を持たせない

  1. 株式口座開設
  2. FX口座開設

上記の2語は”投資”という大きな枠の中では近しい意味を持っていますが、実際にはまったく意味合いが異なるキーワードであるのは明白です。

こういった明確に需要の違いの分かるキーワード群はより詳細な広告グループ分けが必要になってきます。上記の例は極論ですが、下記の例ではどうでしょう。

  1. FX口座開設
  2. 外国為替証拠金取引 口座開設

意味合いはまったく同じキーワードになりますが、みなさんならどうしますか?

こういった場合に広告グループを分けるか、分けないか、の細かい判断の僅かな差の蓄積が、全体的な成果に大きな影響を与えます。

1つの広告グループにキーワードを詰め込みすぎる

1つの広告グループに多くのキーワードを詰め込んでしまうと、広告グループ単体での関連性が弱まる恐れがあり、品質インデックス、品質スコアの足を引っ張る可能性があります。上記”1つの広告グループに関連性を持たせない”を参考にしながら、できるだけ細かなグルーピングが重要になってきます。

尚、ロングテールキーワードの取り扱いに関してはその限りではありません。

キーワードと広告文の関連性を強めない

上記”1つの広告グループに関連性を持たせない”、”キーワードと広告文の関連性を強めない”とも同じ意味合いとも言えますが、キーワードと広告文の関連性を強めることは重要です。

検索連動型広告は”検索”という能動的な行動を伴うため、ディスプレイネットワークよりも意識の強いユーザーに訴求することができる広告です。その為、その”検索”という意識の強い行動を少しでも誘導することができるようにキーワードと広告文の関連性は高い方が良いに決まっています。

尚、キーワードと広告文の関連性はGoogle AdWordsの品質スコアにも良い影響を与えますので、できる限り対処すべき行為となります。

検索連動型広告の威力を半減してしまう4つのリスク/まとめ

リスティング広告には日々さまざまな機能が登場し、ディスプレイネットワークが脚光を浴び、テクニック的な話も話題になりやすいです。

しかしながら、検索連動型広告が基本中の基本です。

  • 何故、費用対効果が良いのか?
  • 何故、購入に至るのか?
  • 何故、そのキーワードで検索をかけるのか?

など、さまざまな検索連動型広告の”何故”を理解していない人には、効果的にディスプレイネットワークを使いこなすこともできません。

検索連動型広告の理解、つまり検索の本質の理解こそが、リスティング広告で成果を上げる為の最大の鍵です。

執筆/掲載記事

▲