プレゼンテーションにおけるたった一つの極意
だけれど、さまざまなジャンルのプロといわれる方々のプレゼンテーションに同席しライブで目撃したり、実際に起業してから自身でも多くのプレゼンテーションの機会に遭遇するうちに、徐々にプレゼンテーションの決定率が上がってきているのではないかなと考えることがある。
勿論、決定率が上がってきたのは、さまざまな方々のプレゼンテーションを目の当たりにし、自然に学んでくることができたからであって、何かの書籍で劇的にうまくなった、みたいな話ではない。
先日、「プレゼンテーションをうまくするコツ」みたいなのを皆で語り合ったのだけど、その中で僕の回答だけが少し異質で、テクニック的でないことだったので、共有しようと思う。
あなたのプレゼンテーションに少しでもお役にたてれば幸いだ。
プレゼンテーションにおけるたった一つの極意、それは…
- できるだけ話さない
- 資料を簡素化する
- 資料に多くの情報を盛り込む
- イラストレーターを使って資料をつくる
- ストーリーを作成する
- 有料の画像を使う
- 話を振られるように、?を利用する
- パワーポイントでは作らない etc…
多くのプレゼンテーション関連の書籍にもすでに書かれている通り、上記で上げたような多くの内容が議題に上がったが、誤解を恐れずに言えば、僕はこれらの内容は単なるテクニックの1つであるとしか考えておらず、プレゼンテーションの極意とは言えないと感じている。
ここでのテクニックとは、話す内容をどのように強調させ、気にさせるか、といったことに主題を置いたものを指すわけだ。
プレゼンテーションにおけるテクニックは、本質を伝えるためのたった一つの要素に過ぎないので、中身がないプレゼンテーションにどんな高度なテクニックを持たせても、相手に興味を湧かせるようなプレゼンテーションはできないだろう。
僕が思い、伝えているプレゼンテーションにおけるたった一つの極意とは、”プレゼンテーションする事象においてのすべての事柄を把握している”ということだ。
そう、たったこれだけのことなんだ。
相手側の質問に対しての回答が、「持ち帰る」や「調べます」だったり、「あやふやな濁してしまう回答」だったりすれば、そのプレゼンテーションは失敗になる可能性が大きくなるのは必然だ。
”プレゼンテーションする事象においてのすべての事柄を把握している”ということは、相手の立場やポジションを理解し、想定される質問に備えて回答を用意し、プレゼンテーションする事象においての内容、システム、流れ、制限、制約、限界、成果、効果などにおいて把握している必要があるのではないかと思う。
事前に仕入れた情報や状況に合わせて資料作成するのは当たり前、プレゼンテーション時に得た情報に対して、即座に解決策を提案できるほどの知識とスキルが無ければ、”プレゼンテーションする事象においてのすべての事柄を把握している”ことにはならない。
プレゼンテーションにおけるたった一つの極意/まとめ
つまり、プレゼンテーションにおけるたった一つの極意とは、”知っている、把握している、それらの質問に対して当たり前のことかのように即答できる”ということなのではないかと思う。
その為には、1日、2日の即席の知識の詰め込み型ではそれらはほぼ不可能だ。化けの皮は相手のリテラシーが高ければ高いほど、即座に見破られるだろう。
これらを解消するには、日々自身の関わるビジネスにおいて感度の良いアンテナを張っておかなければならないし、自身の知識のブラッシュアップが常に必要になってくる。
断言しても良いけれど、”知っている”事は最強だ。どんなに話のうまい営業のプレゼンテーションにも勝るし、コンペの場合でも”知っている”事は大きく勝利に影響するだろう。
しゃべりが苦手でも、資料作成が苦手でも、これによって得られる信頼はそのどれよりも大きいのではないだろうか。
これが果たせれば、プレゼンテーションは決して胃が痛くなるようなものではない。むしろ、自分の知識で戦える、最高の場になるだろうと僕は思う。
※稀に知らないことをあたかも知っているように話す虚栄の天才がいるが、それを見破れないのはあなたがその事象のことを詳しく”知らない”からだ。
※仮にそれでもプレゼンテーションがうまく行かないという場合には、事前調査が不足している、誤ったことを発言している、そもそも知識レベルが足りない、フィーリングが合わない、はたまた、相手側にその気がない、といったいずれかであろう。
※ちなみに、プレゼンテーションの”スキル”を磨くことができるのは書籍ではなく、下記の2点以外にはありえないと思う。
- 経験量
- 他者のプレゼンテーションを目の当たりにする
プレゼンテーションにお薦めの書籍
それでもやはり資料はきれいで、簡潔で、見やすく、分かり易い方が良い。多くの決裁権の持ち主は、そのプレゼンテーションの場にいないことが多く、資料だけで判断されるのが現実だろう。
そんな時には、ガー・レイノルズ(Garr Reynolds)のプレゼンテーションzenをお薦めしたい。本書を読めば、他のプレゼンテーション本はすべて陳腐なものに見えてくるだろう。
更に要点を絞って伝えることを強化したい場合には、池上 彰氏のわかりやすく〈伝える〉技術が役に立ってくれるかもしれない。ベーシックな内容だけど、要点の伝え方をしっかりと伝えられているので、今更ながら気づかされる箇所が多い。
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