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SEMマスターの日常ブログ
第1回Webマーケティング・リレーセミナーへ行ってきた。

第1回Webマーケティング・リレーセミナーへ行ってきた。

2012年04月03日
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3月30日、Webマーケティングに関するトピックスをリレー形式で繋いでいく、第1回Webマーケティング・リレーセミナーへ行ってきました。

Webマーケティング・リレーセミナーとは？
セミナーは10回連続とし、最後に次回のセミナーへの橋渡しとして、当日と次回の講師の方々を中心に座談会を行っていただく仕組みのものだそうです。河野さんの講演ですし、非常に興味深かったので参加してみました。

最愛志向のコミュニケーション戦略 ver1.1

早く作れば売れる時代、いいものを作れば売れる時代は終わり、僕らの生きる現代社会はシャッター通りが続き、まだ使えるゴミが多く散乱し、処理しきれない情報に囲まれています。そんな時代で企業が生き残る方法は最高・最安・最愛の3つであるといいます。

その中でも、最高・最安を目指すためには多大な投資が必要となり、普通の中小企業が目指せるものではありません。そこで、最愛こそが企業の生き残る道。

では最愛とはなんでしょうか？いくつかの事例も含めてご紹介してくださってましたけど、個人的には池上さんのこの一言に尽きるのかなと感じる部分があります。

「買い物は投票行動だ」と、私は言うんです。応援したい商品を買うことで、その会社に投票するということですよね。よいものを買うことで、お金のよい循環が生まれ、誰かの幸せを生む。そうすれば、あなたもハッピーになるでしょう。

僕らの消費スタイルに変化が生まれてきている。それは共感消費だったり、応援消費だったり、どうせ大差ない機能のものを購入するのであれば、多少割高でも好きなサイトやショップで購入しようという思いは今後益々高まっていく感情かもしれない。これは僕自身にも当てはまるし、これ以上に強い購買動機(出入り自由の宗教という表現も)は存在しないのではないかとさえ思ってしまいます。

まだまだたくさんの面白い話もありましたが、より詳細なセミナー内容は以下のスライドよりご覧ください。
最愛志向のコミュニケーション戦略 ver1.1

座談会

河野さんの講演が100分ちかく続いたため、大分時間が押してしまったようで、その後リアルアクセス解析の小川さんとの座談会になるわけですが、座談会というよりも高速な座談会といった形でQAと合わせてといった形で進んでいくわけですが、ここでのやり取りがまた面白い。

「最愛」をみんなが目指してしまったらどうなるのか？
「最愛」は1つの形だけが正解ではない。さまざまな形の「最愛」があるはず。「最愛」は勘違いされやすいが、ある一定の客層を捨てる事と同義。すべての客層を狙わないことが重要になってくる。決して儲けないと言っているわけではない。また、ユーザー側からすればその選択肢の幅こそが「豊さ」になる。

ソーシャルメディア(またはアクティブサポート)のKPI計測について教えてください。
KPIが重要だからこそ、正しく取れないのであれば諦めなきゃいけない。不十分なKPIのために時間やお金を使うことが最大のムダ。ただし、そのことについて考え続けることをやめてはいけない。

セミナー後、以下のようなツイートもされていました。

それなりの企業であればやはりソーシャルメディアに費やすコストに対するKPIの計測・提出は必須でしょう。しかしながら河野さんの言うように、なんのためのKPIか、その施策の妥当性を正しく判断できるのかってことをもっと考えたほうがいいのかもしれない。

このことを聞くうちに、河野さんがだんだんリチャード P. ファインマンに見えてきたのは僕だけでしょうか。彼はご冗談でしょう、ファインマンさんの中でこのようなことを言っています。

答えが出せる見込みがない問題に対して、時間を割かない方が良い。

このことは僕も常に念頭に入れて過ごしていますし、僕の出前セミナーの資料にも毎回登場してきます。この問題は本当に答えがあるのか？それらを思考し、答えが出せそうなのであれば徹底的にのめりこむし、そうでないと判断できる内容であれば脳の中には留めるものの、常に思考し続けることをワザと止めます。これにより思考の効率が格段に上がるはずです。

また、非常に印象的だったのがKPIなどの目に見える、誰でも判断できる指標を上司が部下に求めるものを”怠慢だ”と続けます。それは、わからないことを判断するのがリーダーの仕事なのだからと。KPIのような指標があればだれでも決断・判断が可能です。そういったものが加味できない状態で判断することこそが本来のリーダーであるべきだと。