市民権を勝ち取りたければ被害者の意識を棄てろ
眠気眼の午前4時頃、最近考えていたことをジャーナリスト、作家、ミュージシャンであるモーリー・ロバートソン氏が面白いように明文化されていたのでちょっと書く。
海外在住を経験した方ならわかると思うのですが、マイノリティー一般が市民権を勝ち取る上の基礎の基礎がこれ:Don't Victimize Yourself. つまり「被害者の意識を棄てろ」です。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) 2014, 7月 14
マイノリティー一般が市民権を勝ち取る上の基礎は、Don’t Victimize Yourself. つまり「被害者の意識を棄てろ」。これって真理ですよね。丁度昨日、ランチ後にアポもらった時に話したことと、夜に事務所の近くのスペインバルでこれに近い話をしたばかりだったので、よくぞ明文化してくれた!と思った次第です。
個人的にこの議題については語ると何時間でも話せてしまうわけですが、よく相談に乗ることの多い議題を例に挙げれば、「仕事が向いていないかもしれない」という相談に当てはまります。仕事、つまり、スキルだったり、環境だったり、自分自身の問題だったりと、仕事関連の悩みは恐らく現代社会の中で切っても切れない問題の一つになっていると思います。
相談する側は、こういったセンシティブな悩みのようなものを「向いていないかもしれない」の一言で棚に上げるのは良くないということを知るべきです。「向いていない」というのはものすごく極論で、最強の思考停止パターンなんですよね。向いている、向いていない、というのは本来人間に備わっているものではありません。そして、この発言が出た時点でアドバイスは全て無力化されることを知らなければいけないとも思うのですよね。
夫婦で「向いていないかも」と来れば別々の道を歩む以外に選択肢はありませんし、仕事であれば辞める以外の選択肢はありません。モーリー・ロバートソン氏が指摘するように、この状態を打開するには「被害者の意識を棄てる」しかないのです。
被害者意識を捨てるということは、その問題に向き合うということが求められます。問題に向き合うということは現実に目を向けることですから、これまでも似たような環境から逃げ出していた人には非常に労力のいることですし、メンタル的にもしんどい部分があるのですけど、経験上、その問題はおそらく一生ついて回りますから、早めに処理してしまったほうがいいんですよね。急がばまわれではないんですが。
上司が嫌いだとか、環境が嫌いだとか、その組織が合わないだとか、環境のせいにする、つまり、被害者ぶる。そんなことを言う前に、勝負をすると決めたのであれば、その環境を知り、ルールを学び、仕組みを理解し、まずは結果をだす。そうすることで初めて発言力が出てくるし、そうなった人間のマイノリティーは一転するはずです。
この時期をくぐってぼくが学習したことは:日本社会で「差別された」「個性を認めろ」といくら叫んでも差別の構造は変わらず、門前払いを食う。しかし体制内のルールで勝負して結果を出すと、マイノリティーであることが一転し、あばたがえくぼとなって褒めそやされる。
— モーリー・ロバートソン (@gjmorley) 2014, 7月 14
勿論、生き残るという意味でも大変な環境から逃げるという選択肢は非常に重要ですので、何でもかんでもがむしゃらに頑張れ、と言っているのではありません。「仕事が向いていないかもしれない」、もしそんな風に思うことがあるのであれば、恐らく自分が考えるのやめている証拠です。つまり、被害者を演じている状態かもしれません。この問題が厄介なのは、自身が被害者ぶっているつもりは毛頭なく、純粋に「向いていないかも」と信じ込んでいる部分ですね。
私が言いたかったのは、一度、しっかりと問題に向き合ってみてからでも遅くはないと思うよ、ということでした。こちらからは以上です。
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