A/Bテストで売れるサービスは作れない。

タイトルが全てなんですが、最近何かと話さなければいけないことが多かったので書きます。

言っておくけどだれを批判するとかそういうのではなくて、今回話す問題はその人のポジションや実際に行っていることなどで全く意味合いや受け取り方が異なってくるんですよね。だからその辺整理しないとダメだと思うんです。

参考:http://mitene.hatenablog.jp/entry/2015/01/03/075829
参考:http://d.hatena.ne.jp/ryuka01/20150104/1420341384
参考:http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/01/06/19014
参考:http://cside.hatenablog.com/entry/2015/01/06/091731
参考:http://a2i.jp/activity/mailmagazine-column/19004/

少し前になりますが、この辺の記事が何かと話題になっておりましたので、いろいろ突っ込みたいなぁと思いながら、ちょっと話題になりすぎていた感があったので抑えてました。是非目を通してから以後の文章に進んで欲しいのですけれど、結論からいうとA/Bテストとかアドテクゴリゴリ回したって売れるサービスは作れないと思ってます。というか作れません。あたりまえじゃないですか。

参考:http://www.uneidou.com/12981.php

という風に思ってたんですが、森野さんがその辺りを大分代弁してくれていたので私も書く。

だからってA/Bテストやアドテクが悪とか不要だとは全く思ってません。むしろものすごく大事なものだと思ってます。(まぁ一般的に僕もそっち側と思われてますし)

ただねぇ、それだけを見てたって地味に改善しても、抜本的な改善をしないことには何も前に進まないことだってあるんだってことに気づいた方がいい人は少なからずいる。

そもそも一般的に言われているA/Bテストや多変量解析やアドテクって素晴らしいプロダクトが背景にあった上で、そのスケールを助長する役割だと思うんですよね。1.0%のコンバージョン率を1.2%にするだとか、獲得の絶対数を増やすために角度の高い流入を増やすとか、他にもいろいろ挙げようと思えば挙げられるんだけど、簡単に言えばそういうことですよね。

※プロダクトのA/Bテストとかは大いに賛成。

で、どちらかと言えばアドテク系の方々ってのは事業者側がどんなフェーズであれ、この1.0%を1.2%にするのにやきもきしている感じが強い。これが事業者側とアドテク側でバチバチしちゃうことが現場では非常に多いんじゃないかな。勿論上の記事のように共鳴することだってあるんだけど、それはお互いのフェーズが同じ時に限るわけで。

事業者側からすれば0.2%の改善よりも相談役であってほしい時もあるだろうし、基本的には先導役であってほしいわけで。アドテク側は自身のフィールドだけの目標を目指しがちだし、自身の領域を超えての提案ってのは一部のプレイヤーでしか行えていないのも事実です。最終的にはちゃんとお客さんの方向見ようぜ!って一言に辿り着くのですけれど、まぁこの辺りの話はここまで。

今、必要とされているプレイヤーとは?

個人的には思うのはどんな領域であれ、必要とされているプレイヤーってのは大上段で物事を考えられる人材だと思うのですね。

奇跡を待つより、地道な努力よ! by 赤木リツコ

有名な赤木リツコ博士のセリフですけれども、A/Bテストは地道な努力と言えるかもしません。ただこれって先出しの通り素晴らしいプロダクトがある前提であり、数%の改善を小刻みに高速回転させることで初めて価値が出る話なんですよね。

でもクライアントのフェーズによっては小刻みのA/Bテストよりもアプローチそのものを変えるだとか、次のプロダクトを探すほうがビジネスインパクトがあることがある。

可能性は0ではないわ。奇跡が起こるのを待ってはいられないわ、人の手で起こすのよ、奇跡を! by 葛城ミサト

先の赤城博士のセリフの返しに葛城ミサトはこんな風に回答しているんですね。僕はこのセリフがものすごく好きなんです。

既存のプロダクトを効率よく、正確に、よりスピーディーに成功に導くのもマーケターだと思うのですけれど、常にビジネスインパクトのある提案を考え続けるのもマーケターだと思うのです。良くも悪くも、マーケターって事業者側とは異なる視点を持っているじゃないですか。だからこそ、僕たちにしか見えていないものには価値があるのだと思う。

地道な努力より抜本的な改革を!とは言いませんけども、常に塁に出る事を意識しつつ、ホームランボールが来たらそれに対応できる能力、そしてそのボールこそがチャンスボールだと認識できるように準備しておくことも必要なんじゃないかな。

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