AdWords、リマーケティング徹底攻略

リマーケティング機能は、2010年4月よりAdWordsで利用することができるようになったディスプレイネットワークの配信方法の中の1つです。まだ試したことがない、なんて方も多い機能なのではないでしょうか?今回はそのリマーケティング機能をセッティング方法から、どのような活用に適しているのか、等を徹底解説したいと思います。

リマーケティングは、既存のヘルプや資料だけの情報で有効活用するのはほぼ不可能に近いです。
 

リマーケティングとは?

自社のサイトにアクセスしたことのあるユーザーをターゲットとし、Googleディスプレイネットワークの機能を利用して、ピンポイントで追跡できる機能、それがリマーケティングと呼ばれるものです。

つまるところ、リマーケティングタグと呼ばれる短いコードを、特定のページへ仕込んでおき、そのページへアクセスしたユーザーをリストとして溜め込みます。そのリストがある一定数(500ユーザー)を超えると、リマーケティングの発動が可能となります。

※注意
2011年10月現在、ユーザーリストは100人以上と変更されたようです。
https://adwords.google.com/support/aw/bin/answer.py?hl=ja&ctx=tltp&answer=171246

リマーケティングのメリット

リマーケティングのメリットは、一度自社のサイトにアクセスしたことのあるユーザー(リマーケティングタグ挿入後)を追跡できるという部分に他なりません。一度自社のサイトにアクセスしたことのあるユーザーというのは、少なからず商品やサービスに興味を持ったユーザーであるということが考えられるからです。そのユーザーを狙い撃ちできる広告というわけですね。

ちなみに、一度コンバージョンしたユーザーをリマーケティングの対象外と設定することも可能ですし、カートに商品を入れたけど、コンバージョンにいたらず離脱したユーザーに向けて「なんでカートに入れたのに購入しないの?」という恐ろしい訴求も可能です。

リマーケティング設定方法

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通常のキャンペーン作成時と同様にキャンペーンを作成しますが、この場合、他のキャンペーンとはことなり、特にキャンペーンタイプを選択することはありません。このまま[予算]を設定し、[保存]して先に進めてみましょう。

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広告グループ作成の欄に来たら、[広告グループ名]を入力し、[広告の作成]内の[イメージ広告]を選択します。
※リマーケティングでは、テキスト広告でも設定可能ですが、通常のGoogleディスプレイネットワーク広告とは異なり、一度サイトを訪れたユーザーが対象となるため、”気づき”を与えるためにも、目立ちやすいイメージ広告での訴求のほうが効果的と言えます。

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[デフォルトの単価]を入札します。

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[イメージ広告]を複数登録。
ここではできるだけすべてのサイズのバナーを設定することで、露出に制限がかかりにくくなります。この考え方はGoogleディスプレイネットワークにてイメージ広告を使用する場合と同様ですね。広告文、イメージ広告の登録がすべて終われば、[保存]

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そして、先ほど広告文、イメージ広告を登録したキャンペーンにて[ターゲットユーザー]タブをクリックして、[ユーザー層を追加]します。
※[ターゲットユーザー]タブが出現していない場合は、[ディメンション]から導き出してください。

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初めのうちはこの項目には何も追加されていません。ここでは[リストの作成と管理]より、新しいユーザー層を作成します。

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[リマーケティングリストの名前]を入力します。ここでは特定のサイトのTOPページへ訪問したユーザーを対象とする為、名称を[TOP-訪問]とわかりやすくしました。ご希望で構いませんよ。

また[有効期限]はcookieの有効期限を表しています。デフォルトでは30日間を有効としていますが、最大で540日まで設定が可能です。ご希望の日程を入力して[保存]。

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すると、上記のような画面に切り替わります。ここで青文字で表示されているものは先ほど作成したタグを表していますので、クリックします。

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上部でページのセキュリティレベルを間違いないように選択し、コードをコピーして、任意のページへ貼り付けます。基本的にはGoogleAnalyticsの設置しているbodyタグ内などで問題ありません。
※リマーケティングこのまま開始してしまうと、特定のサイトのTOPページから訪問して、コンバージョンしたユーザーをも追跡してしまうことになります。そこで、ここからはコンバージョンをしたユーザーを対象外とするための設定を行います。

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更に続きます。少し前と同じ工程に戻り、[ターゲットユーザー]タブをクリックして、[ユーザー層を追加]します。

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[リマーケティングリストの名前]を入力します。ここでは特定のサイトのTOPページから訪問して、コンバージョンになったユーザーを対象外とする為の設定を行いますので、名称を[TOP-訪問-CV]などとわかりやすいものにしましょう。

更に[既存のタグから選択]にラジオボタンを合わせると、新しい項目が現れます。ここは[利用可能なタグ]と表示されていますね。この[利用可能なタグ]とは、AdWords内にてコンバージョン定義している、すべての項目が現れます。この際に選択するタグは、今からリマーケティング設定を行おうとしているカテゴリー層のコンバージョンレベルを選択して[保存]

※注意点
AdWordsではYahoo!リスティング広告とは異なり、複数のコンバージョン設定が可能です。例えば、不動産関連でいえば、資料請求、メール相談、お申込みなどの3つがコンバージョンとなる場合、それぞれどのようなキーワードがどのようなコンバージョンへ結びついたのかを分析することが可能です。

上記リマーケティングを不動産サイトにて利用する場合、資料請求、メール相談を行ったユーザーは、実質的なコンバージョンにはなっていない為に、リマーケティングは有効に働くと予測できますが、実際にお申込みになったユーザーへのリマーケティングでの追跡は迷惑になるだけですので、対象外として設定するべきなのは容易に想像ができると思います。その為、上記では【お申込み】のコンバージョンを達成したユーザーカテゴリーを選択するようにしましょう。

リマーケティングではこのような細かい設定が可能なのです。

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すると、[TOP-訪問-CV]とした新しいセグメントができます。

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まだまだ続きます。[新しいユーザー層]のプルダウンから[カスタムの組み合わせ]を選択します。ここでは始めに設定した2つのセグメントを掛け合わせる、重要な作業を行います。[組み合わせの名前]は[TOP-リマーケティング]などの分かりやすいものがいいでしょう。

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更に[含まれるユーザーまたは関心のあるユーザー]内で予め作成したユーザー層を選択できるようになります。

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上部赤枠では、[これらのユーザー層すべて]+[ユーザー層を選択:TOP-訪問]とします。下部赤枠では、[これらのユーザー層以外]+[ユーザー層を選択:TOP-訪問-CV]として保存します。

※アドワーズ 広告 ヘルプ
リマーケティングリストはAND、OR、NOT 条件で組み合わせることができ、特定のユーザー層をターゲットにすることができるのです。つまり、上記の2つの作業では下記のように設定したこととなります。

  • [これらのユーザー層すべて(AND 条件)]+[ユーザー層を選択:TOP-訪問]
  • [これらのユーザー層以外(NOT 条件)]+[ユーザー層を選択:TOP-訪問-CV]

これらは、【TOP-訪問に訪問したユーザー層全てから、TOP-訪問-CVに訪問した(コンバージョン達成した)ユーザーを抜く】というセグメントを選択したことになります。

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[ターゲットユーザー]タブから、広告配信する広告グループを選択し、[ユーザー層を追加]

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左から、[カスタムの組み合わせ]を選択し、先ほど作成した[TOP-リマーケティング]を追加して保存すれば、任意のページへ訪問したがコンバージョン達成していないユーザーへリマーケティング広告を配信することが可能となります。

AdWords、リマーケティング徹底攻略/まとめ

いかがでしたでしょうか?かなりのボリュームでしたが、リマーケティングの設定はこのように少々ややこしく、これ以上の近道は存在しませんので、セッティングの際になど、読み返して頂ければと思います。

更にリマーケティングは今回解説した[任意のページへ訪問したがコンバージョン達成していないユーザー]というセグメント以外に、さまざまなアプローチ手段があります。個人的にもいろいろなパターンを考えながらトライしておりますので、是非ともさまざまなセグメントで対応してみましょう。

また、さまざまなやり方が考えられますが、セグメントし過ぎてややこしくなるよりもまずはTOPページに訪問したユーザーから初め、効果が上がるようであれば新しい取り組みへ進んでいきましょう。

個人的にはパスの長い(検討期間の長い)商材には非常に効果があると感じており、リマーケティングは非常に費用対効果の良い施策になります。

※この記事は2010年9月に書かれたものです。

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