iPadをはじめとするタブレット端末へのリスティング広告配信はどのように対処すべきか?
ブログをはじめとする個人メディアだけではなく、企業サイトやECサイトなどの商業サイトなどでも、スマートフォンの流入数が大幅に増加しているのは周知の事実ではあるけれども、2013年、リスティング広告業界の展望でも書き出したように、その陰に隠れて増加しているのがiPadをはじめとするタブレット端末を経由した流入数ではないだろうか。
このブログでもPC→iPhone→iPadの順で、iPadのユーザーが増加傾向にあり、この流れは昨年から増加の一途を辿っている。
ECサイトの中には、タブレット端末経由のユーザーの総収益がiPhone経由のユーザーの総収益をも凌駕している(流入数はiPhoneの方が圧倒的なのにも関わらず!)ような状況も珍しくないのだから驚きだ。
TechCrunchではiPadは広告主の最良の友の中でiPadの広告データに触れている。
モバイル広告仲介サービスであるmopubのデータによると、AndroidやiPhoneなどのスマートフォンだけではなく、AndroidタブレットよりもiPadユーザーの方がCTR(クリック率)がずば抜けていいという。これは日本でもリスティング広告でも当てはまるのだろうか?
確かにさまざまなデータを照らし合わせていくと、AndroidやiPhoneなどのスマートフォンだけではなく、PC経由のユーザーなんかよりもiPadやAndroidタブレットなどのタブレット端末を利用するユーザーのCTRはずば抜けて良いのが目立った。(現時点の日本でiPadユーザーとAndroidタブレットのOSを分けて広告配信を行っているクライアントはほぼ皆無なのでここを確認する術はまだ持ち合わせていない)
# 尚、ここでのデータ対象は検索連動型広告は除く広告(コンテンツターゲットやリマーケティングなどを主体とするディスプレイネットワーク)で検証している。
ここまで乖離があるデータだと、今後のタブレット端末へ専門的なリスティング広告配信も検討しなければいけない未来もそう遠くないだろうと思う。それほどまでにタブレット端末への広告配信(ここではiPadだけではないタブレット端末を指す)は確かに有効だ。
タブレット端末へのリスティング広告配信で考えるべきこと
タブレット端末経由のユーザーが多くなったとはいえ、全体のユーザー数やスマートフォン経由のユーザー数からすればまだまだ絶対的な母数が少ないのが日本の現状だろう。正直、スマートフォンリスティング広告のようにスマートフォン専用に配信するキャンペーンを作成する必要性はまだまだタブレット端末では感じることは出来ない。
リスティング広告プレイヤーの中にはタブレット端末へのリスティング広告配信をスマートフォンリスティング広告のキャンペーンへ格納してしまい、同時に広告配信している方も見受けられるが、2013年1月現在ではタブレット端末はあくまでPCの置き換え的なデバイスに位置付けられていることを加味すれば、タブレット端末へのリスティング広告配信はPCと同様のキャンペーンに格納することで十分と言えるだろう。
ただし、タブレット端末はPCのリスティング広告とは若干違う側面を持っている。その代表的な部分は広告の配信形態だ。
PCとは異なり、側面に広告が配信されない為、平均掲載順位などが3位以下の場合、PCとは全く異なる価値を持っていることになる。このあたりは注意深く見ていく必要がありそうだ。
そのうち、「タブレット専用」なんて広告文を見ることが頻繁にあったり、サイト自体もタブレット端末専用に用意されるかもしれないけどね。尚、いくつかのカテゴリーでは既にその傾向が出てきているので、気になる人は調べてみるといい。
何度も言うが、タブレット端末はやはり便利でこれからも伸び続ける優秀なデバイスだ。今後の躍進に疑う余地はないだろうと思う。スマートフォン経由のユーザーが急激に伸び出した昨年のように、どれだけ早くユーザーの行動に対応できるかが今後の成果の分かれ目になる時が来るのかもしれない。
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