リスティング広告のアカウントを乗り換えると品質が下がるので危険だというのは本当ですか?

「リスティング広告アカウントを乗り換えたい。」

リスティング広告を長きにわたって利用している方々であれば何らかのケースでこのような思考を持ったことがあるかもしれません。リスティング広告代理店を乗り換えるとき、外注からインハウスリスティング広告へ移行する時など、そのケースは企業によりさまざまでしょう。

そんな時、前代理店から「品質スコアが悪くなるので危ない…」といった形で引き止められるケースが大変多いようですが、これはとんだ都市伝説の一つです。

確かに品質はアカウントを乗り換えてしまと一時的にリセットされます。そして品質には「ヒストリー(歴史)」という概念があるため、上記が一概に嘘を言っているとは言い切れませんが、しっかりとしたアカウント設計を行ってアカウント乗り換えに臨むことが出来ればほとんどのケースでこれは一時的な問題で、企業によっては半日もしないうちに過去のアカウントよりも良くなることがあります。これはもうほとんど意識しなくても良いレベルの都市伝説です。

依頼している企業側としては少しのリスクも加味したくないケースが多く、泣き寝入りしてそのまま運用してもらうなんてことも非常に多く見受けられます。ただし、何かを成し遂げる時、多少なりのリスクは加味しなければ行けません。ところが、乗り換え時にしっかりとしたアカウント構成で臨むことができれば品質レベルの話はリスクとは言えない程度で済んでしまう話なのはあまり語られていません。

こういった都市伝説の他にもリスティング広告のアカウント乗り換え時に覚えておきたいこと、アカウント乗り換え時のメリット・デメリット、注意点、都市伝説なども五月雨形式で記載します。

リスティング広告アカウント乗り換え時に覚えておきたいこと

  1. タグを張り替えなければいけない
  2. リマーケティングリストが一時リセットされる

タグを張り替えなければいけない

1番忘れがちなのがコンバージョンタグ、リマーケティングタグを張り替えなければならないという部分です。タグの入れ替えは企業によっては死活問題になることも多く、安易に導入できないなんてケースもあるので予めタグの貼り替えにどの程度のリソースがかかるのかを確認しておく必要があるでしょう。

リマーケティングリストが一時リセットされる

アカウントにGoogleの担当者などが付いているようなケースを除き、原則としてリマーケティングリストが一時的にゼロになります。これまで溜めたリマーケティングリストを活用できなくなる為、アカウントを乗り換える際には予めリマーケティングリストを溜めた上でアカウント移行することをお薦めします。

アカウント乗り換え時のメリット・デメリット

メリットは新規でプロモーションコードが使えることや、アカウント内を分かり易いキャンペーン構成などに整理できるといったことくらいでしょうか。デメリットはアカウントを再構築する手間程度で、それほど思いつきませんね。

アカウント乗り換え時の注意点

Google AdWordsとGoogle アナリティクスをリンクしている場合、新しいアカウントでのリンクを忘れてしまう可能性があるので注意が必要です。

まとめ

他にもいくつかあるかもしれませんが、パッと思いつくのはこんなところでしょうか。アカウントの乗り換えにはさまざまなリスクや都市伝説が蔓延しているようですが、しっかりと仕組みとルールを理解することでより良い状態に持っていくことも可能です。リスクばかりに目を向けていると何も前には進みませんな。

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