ビッグウェーブに乗って夢展望のリスティング広告出稿状況を調べてみた

takanoriさんがトスをあげ、サイプロさんのアタックにより巻き起こったビッグウェーブ。それに便乗すべく動き出したAbout EC UXさんに負けじと夢展望のリスティング広告出稿状況について調べてみました。

リスティング広告出稿調査はChromeのシークレットモードで

リスティング広告における競合調査や出稿調査はChromeのシークレットモードが便利です。2013年現在のYahoo!プロモーション広告では無縁ですが、Google AdWordsの場合、パーソナライズド検索の影響により、広告が拡張して表示されるケースが多々あるためですね。

パーソナライズド検索とは?

パーソナライズド検索とは検索をするユーザーの過去の検索履歴などから、固有のユーザーの興味や関心を導き出し、それぞれのユーザーにとって最適な検索結果を表示させる技術のことを指します。

Chromeのシークレットモードは簡単に利用可能です。

①Chromeの設定から、②[シークレットウィンドウを開く]を選択します。


すると、上図のように探偵風のマークが出ているChromeが立ち上がります。このChromeはシークレットモードになっているため、パーソナライズド検索などの影響は受けません。これにより、正しい検索結果を見ることができます。

夢展望のリスティング広告出稿状況


ご覧のようにGoogle AdWordsではブランドネームで出稿されています。競合はブランドネームで出してきていないですね。サイトリンクなどもしっかりと設定されてる。


Yahoo!プロモーション広告でもブランドネームで出稿されています。競合が出稿してはいないし、クイックリンクも設定されているものの、右側にアフィリエイトのブリッジページが広告出稿してきてるかな。ブランドネームでの広告出稿を許可しているのかどうかまでは調べていないけど、ここはなんとも悩ましいところ。アフィリエイトとは共存共栄であるべきと僕は考えますけどね。

ブランドネーム以外での出稿はかなり疎らです。「サンダル」「スキニー」関連などでは出稿されるんだけど、「レギンス」「ワンピース」「ショートパンツ」関連などでは出ていなかったりとちょっと状況が把握しにくい。ただ「ビキニ」「浴衣」関連は結構強く配信しているのが見て取れるので、時事的要因や利益率・新規率なんかである程度ざっくりとその場その場で決めているんじゃないかな。

その他の機能などについて

大規模ECでは必須とも言える商品リスト広告(PLA)は今のところやってないみたいだけど、個人的にはこの機能導入するだけでも良い状態にもっていけると思うし、リマーケティングタグも複数導入してるようだけど今は発動はしていないかな。商品数が多い業種なので通常のリマーケティングよりもダイナミックリマーケテイング(Dynamic Remarketing Ads)の方が良いだろうし、さらに言えばデクワスADcriteoで追いかけたいところ。これらに関しては目標の獲得単価が低くても元は取れるかな。

スマートフォン専用サイトも用意され、リスティング広告の出稿状況もPCとほぼ同等でした。

考察

いずれにしても夢展望の利益率は1.6%とのことなので、そもそもクリック単価の広告に出稿するのはしんどいですよね。送料無料ラインが5,250円の多品目通販だから、恐らく平均購買単価は6,000円~8,000円以内で推移すると仮説立てすれば、許容の獲得単価は96円~128円…となると、リスティング広告自体が向いてない可能性も高いです。

ライフタイムバリュー(LTV)で考えるとしても、しっかりと顧客行動が分析できる環境が整ってないと博打に近い施策になるのであまりオススメできないかも。ただ、こういったサイトはリピート率が恐ろしいほどに高いケースが多々あるので、実際には許容出来る獲得単価はずっと高めなのかもしれないなぁ。

パラメータを見る限りではちょっとアバウトな施策?なのかなと推測するけど、実際にはわからない。中を見ないと断言は無理ですな。(リスティング広告においてのカテゴリーの区切り方、グルーピングは結構上級者がやってると思う)

まとめ

外から見る限りでは出稿状況的にもそこまでガッツリとリスティング広告をやっているとは思えなかったです。どういった基準でどういったカテゴリーをどのタイミングで出稿しているのか、ある程度時間をかければわかるんだけど、今回はここまで。

時間の関係もあるので今回はかなりざっくりとリスティング広告の出稿状況を見て行きました。多少荒く言ってしまえば、利益を追求するというスタイルよりも「売上を取るためにリスティング広告を状況に合わせてオンオフしている」と考えるのがスムーズかな。ただ、今後は上場して資金繰りがぐっと楽になっていくだろうから、現在出稿していないカテゴリーに配信していく可能性も高いし、多くの機能を利用していくことも考えられるので、今後どのような動きがあるのか注目ですね。

#
ちなみに、今回の調査で私はリスティング広告をクリックしていませんので誤解無きようお願いします。右クリックで「リンク先アドレスをコピー」をして出稿状況を把握するのはリスティング広告プレイヤーの最低限の嗜みです。

##
こういった形でさまざまな業界の出稿状況のシュミレーションを行うことで仮説力が向上しますのでオススメです。仮説の精度は仮説を立てた数だけ上がるんですよね。こういった記事がお好きな方は以前書いたもしも、ヤンキー専用SNSをリスティング広告で集客したならば。 | Web担当者Forumもオススメです。

###
従来型携帯電話(ガラケー)でもブランドネームの出稿がされていますが、他のキーワードはあまり見かけませんね。

執筆/掲載記事

▲