知識と知恵
こんにちは!最近はブログを更新しないので、「更新してません」というのが最早セミナーのネタみたいになってきていてちょっとこっ恥ずかしいんですが、最近思うところがあったのでちょっと書いてみますね。
僕は入社間もない人たちと個別で話すことや、グループで話すことが多いですし、皆の時間の許す限りコミュニケーションを取るようにしています。更には現在全国ツアー?でセミナーやワークショップなどをやっているので、普通の人よりもリスティング広告に関わっている人たちとコミュニケーションを取ることが非常に多いです。
そうしたコミュニケーションを取っていると、「いやぁ~、やっぱりリスティング広告は難しいですねぇ」という方がいるんですね。これは社内、社外に限りません。確かにリスティング広告は新しい機能が頻繁に出てきますし、一部で複雑な計算式であったり、統計的な知識が必要になるケースにも遭遇します。これだと確かに不慣れな人たちからすれば難しいかもしれません。
でもですね、ここでいう「難しい」というのは特殊なケースを除いて、「知識」が足りてない事によって起こっていることだと思うことが多いんですね。例えば、「CPAを安くするにはどうしたらよいか?」という問題があるとします。その場合、大きく考えて答えは2つしかありません。「CPA=CPC/CVR」ですから、何らかのアクションによりCPCを下げるか、何らかのアクションによりCVRを上げるしか取れる手段はないんですね。
※「CPA=COST/CV」と考える方が実は多いですが、その発想だと良い解に辿り着くまでに多くの時間が必要になってきますので、最短距離で物事を考えられる人は「CPA=CPC/CVR」と導き出します。
※CPC=クリック単価、CVR=コンバージョン率、CPA=顧客獲得単価
となれば、CPCは何で出来ているのか?つまり、「CPC=自社広告の1つ下の広告の広告ランク/自社広告の品質スコア+1円」ですから、理論上は品質スコアを上げる、更には、入札単価を引き下げる、ことでCPCは引き下げることができます。
反対に、CVRを引き上げるにはさまざまな対策が考えられますよね。ランディングページの改善、キーワードと広告文の関連性を見直す、余分なクリックを除外キーワードで排除するなど、本当にさまざまです。
人は自身の理解できないもの、想像の範疇を超えるものに対して恐怖を抱くのと同じように、自分の知らないものに対して「難しい」とレッテルを貼るのではないかと思うのです。
知識と知恵の違い
これらの「CPCは何でできているか?」や「CVRは何で出来ているのか?」といったアクションはいずれも「知識」の部分なんですね。それとは反対に、「CPAを安くするにはどうしたらよいか?」といった部分は「知恵」になります。僕がこの中で何を言いたかったかというと、知恵は知識が集まって初めて生まれるものであって、知識が無ければ知恵は生まれない。
だからこそ、リスティング広告を始めたばかりのころはどうしても「CPAを安くするにはどうしたらよいか?」とばかり考えてしまう傾向にありますが、知識がない状態ではその解はいくら考えたって生まれてこないんですよね。よほど自頭がいい人で無い限り。卵が先か鶏が先かの話ではないですけど、知識と知恵、この順番を履き違えて悩むのは疲弊を生むだけです。
リスティング広告初心者の場合、先に求められるものは知識であって、知恵ではありません。知識が一定量を越えて集まってきた場合に初めて知恵が生まれます。原理原則を知る、ということが大事だと繰り返されるのはこのためですね。そして、知識を得るフェーズを教える側が完全にフォローすることはできません。ある程度個人の努力に委ねられます。教える側がほんとうの意味で価値を出せるのは知恵の部分なんですね。
教わる側も、教える側も、知識と知恵の違いというよりも、この順番は覚えておくと良いかもしれませんね。そうすれば、闇雲に我武者羅な努力を行ってしまってリスティング広告が嫌いになる人も今より減るでしょうし、それが如何に無駄かがわかるでしょう。勿論、努力は大事なんですけどね。
多読には多読の方法があるように、努力には適切なアプローチ、最短なアプローチがあると考えて望むのが良いのではないかと思います。
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参考:アナグラムの採用情報
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