逆引き!新人リスティング広告プレイヤーに伝えたい、教科書や社内マニュアルには載っていない9つのことを学べる9冊の書籍

最近はもっぱらバックオフィス担当の私です。めげずに生きてます。モバイル対応ももう少し待ってくださいね。

ここ数日、以前のエントリー、新人リスティング広告プレイヤーに伝えたい、教科書や社内マニュアルには載っていない9つのこと、について言及される機会が増えてきました。そんな中で、「言いたいことはわかった。あとは具体的に教えろ」という話が社内、社外から上がっているので、1つ1つに回答するほど時間もないので「これを読めば解決するよ」という書籍を当エントリーで逆引き的に紹介していきたいと思います。

ではいきますね。

仕組みとルールの大切さを学べる書籍

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
エリヤフ・ゴールドラット
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 1,339

既に当ブログでも何度かエントリーしていますが、ザ・ゴールを読まずして仕組みの大切さ、因果関係の理解の重要さ、これらを語る事なかれ。数十年読まれ続ける名著は伊達ではありません。泥臭い製造業の工場の立て直しの話ですが、現代のIT業界こそ、こういった産業から学ぶべきことが本当に多いのです。個人的にはザ・ゴール2まで数回読み込んで理解している人は信頼に値するなと思ってます。

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)
リチャード P. ファインマン
岩波書店
売り上げランキング: 1,300
ご冗談でしょう、ファインマンさん〈下〉 (岩波現代文庫)
リチャード P. ファインマン
岩波書店
売り上げランキング: 7,823

個人的な趣味の延長ですので紹介するのもどうかなぁと思いつつ紹介しますけれど、ご冗談でしょう、ファインマンさんは大変お薦めであります。朝永振一郎とともにノーベル物理学賞を授賞した天才的な物理学者、というのが一般世間のイメージだろうけど、ファインマンさんを一言で例えるのであれば、ただの好奇心の塊のおっさんなんですね。そしてこの好奇心のレベルが尋常ではない。

好奇心もここまでいくとノーベル賞もとれるんだ、という意味では、好奇心があればCPAを下げるだとか、CVRを引き上げるだとか、そういったものは決して難しいことではないのではないかと思います。ここ、実は僕非常に大事なことを言いました。仕組みとルールを知る、というのは本当に大事なんですが、それを最も助長してくれるのは好奇心ではないかと思うのです。好奇心がある人には勝てるわけがないんですよね。なので積極的に好奇心を持とう!というエールを送る一冊であります。

数多くのアカウントに接する重要性を学べる書籍

マーケティング戦争 全米No.1マーケターが教える、勝つための4つの戦術
アル・ライズ ジャック・トラウト
翔泳社
売り上げランキング: 105,911

マーケティング業界で最も良くない部分だと思うことの1つですが、何事も戦争に例えて話すことがあるんですね。まぁこの書籍はその最もたる例の一つですが、このマーケティング戦争はお薦めであります。戦略というのは数多くの戦略・戦術を知り、どういった状況の時にどういった手法に優位性があるのかなどを最低限知っておくことで、最悪のケースを脱することが出来るようになります。それらを学ぶ最善の手法が「過去から学ぶ」ことなんですね。そういった意味で本書はクラウゼヴィッツの戦争論から引用を含め、さまざまなケースを紹介しているのでオススメです。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
戸部 良一 寺本 義也 鎌田 伸一 杉之尾 孝生 村井 友秀 野中 郁次郎
中央公論社
売り上げランキング: 731

リスティング広告業界にかぎらず、IT業界は非常に盲目的な業界の代表格であると感じることがあります。それは「過去から学ぶ」ことを軽視しがちな業界であるからですね。なぜ、Google アドワーズにトピックターゲットやインタレストカテゴリという機能があるのか?ということを明確に説明できる人がいますか?なぜ、YDNのサーチターゲティングが猛威を奮うことになったかを歴史的背景や政治的な要因も含めて具体的に説明できますか?多分、これを詳細に説明できるのはうちのクルーを含め、数名しかいないはずです。過去を知り、現在を知ることができれば、提供側の思惑を理解しながら進めることができるので、落とし穴にはまらずに成功までに最短距離で進むことが出来るんですね。

そういった意味でやはり「過去から学ぶ」ことは非常に重要であり、その重要性を説いている書籍がこの失敗の本質であります。ただし、この失敗の本質オリジナルはちと難しいので…。以下の入門編でも十分楽しめます。

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ
鈴木 博毅
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 9,933

入門編は2時間ほどで完読できるのでオススメです。これで興味を持てばオリジナルを読むと、更に理解が深まります。

ボキャブラリーを高める方法を学べる書籍

考える練習をしよう (子どものためのライフ・スタイル)
マリリン・バーンズ
晶文社
売り上げランキング: 9,949

戦争論から村山由佳の恋愛小説まで、ジャンル問わず多くの書籍を読むことでボキャブラリーを手に入れることができますが、「この一冊を!」と、強いてあげるとするのであれば、考える練習をしようでしょうか。考える練習、つまり、自身のこれまでの思考だけではなく、新しい思考法を授けてくれるのが本書です。マーケターたるもの、クライアントのいうことと自分の考える事、双方を常に疑ってかかるようでなければいけません。

マーケターとはなにか?と問われればさまざまな解釈があるでしょうけれど、誤解を恐れずに言えば、クライアントの言いたいことをエンドユーザーに最もわかりやすく伝えることが出来る翻訳家である、ということが最高の定義だと常に考えています。だからこそ、常に考え、フラットな視点を手に入れることは、マーケターとして必須条件であると思うのです。その為にはボキャブラリーが必要ですし、さまざまな思考法を体得している必要があります。

大局観を得、ひとつの手段に依存しない思考を手に入れる為に読むべき書籍

完訳 7つの習慣 人格主義の回復
スティーブン・R・コヴィー
キングベアー出版
売り上げランキング: 254

7つの習慣はだれがなんと言おうと、マーケティングに限らず、生きる上でのバイブルだと思うんですよね。それはさておき、本書を読むことで一つの手段に依存しない、つまり大局観を得ることができるようになるでしょう。自分は何に依存しているのか?現在の今の自分の思考を改めて見直させてくれる一冊です。

また、本書では習慣の特性や、習慣が如何に重要なものかを教えてくれるでしょう。

君は君の作ったアカウントではない、と教えてくれる書籍

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか
Brian W. Fitzpatrick Ben Collins-Sussman
オライリージャパン
売り上げランキング: 22,001

Team Geek、この書籍こそがチームで働く優位性を教えてくれる書籍であり、優れたチームであれば必ず起こりえる摩擦などを如何にくぐり抜け、最高のチームに仕上げるのかを教えてくれます。本書の中で使われているフレーズを引用したものがまさにこの「君は君の作ったアカウントではない」なのです。

まとめ

今年の春から新社会人になった方々、もしくは今期からジョブチェンジなどにより新たな部署に配置になった方々におかれましてはスタートラインは同じでも、既に差が開いているなぁと感じている人もいるかもしれません。それはもしかしたら努力の総量が違うのかもしれませんよ。それもそのはず、新人が捧げられるのは”時間”以外ありえないからですね。だから我武者羅に頑張れ!数多くのアカウントに接しろ!と言うのですよ。

また、学びに対して時間をかける、その一つの象徴的なものとして、読書量が上げられます。読書は数を読めばいいということでは決して無いのだけれど、数を読まないことには正しい書籍の読み方はわからないし、良い書籍に出会う機会だって減ります。「本を読む時間が無い…」という声も聞こえますが、それは自分の時間をコントロール出来ていないという証拠です。

成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。 by P・F. ドラッカー

という御大の名言もあるように、自分の時間が何に使われているのかを測ることからスタートし、時間を制することを意識して動くようになるとこれまでとは違ったパフォーマンスを出せるようになるはずです。

「なんか上手くいかないなぁ」とか、「同期に差をつけられてるなぁ」とか、そんな風に感じている人がいれば、まずは自分の時間をコントロールすることから初めてみませんか?

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