実践!多読術/感想


元マイクロソフト社長で大人げない大人になれ!の著書でもある成毛眞氏による書籍です。

多読術というのは私自身もできるだけ心がけていることでもあるのですが、他の人がどのような多読をしているのかが気になったのと、単純な書籍を読んで頭を休めたかったという理由で本書を購入し読んでみました。

実践!多読術/レバレッジメモ

軍事本を使って、合理性と戦略論を学ぶ
マーケティングは第二次世界大戦時に発達したオペレーションリサーチから派生している。だから、マーケッターには軍事戦略本が欠かせない。いまさらAIDMAや4Pを学んでも意味がない。

チャンスは決してやってこない
本も読まず、外にも出ず、身をかがめて一か所にじっとしているようでは、チャンスは決してやってこない。サイコロを振っていないのだから、決して当たらない。サイコロを振らないのだから失うものもないと考えるのは間違いだ。時間を失い、もっとも重要なチャンスを失い、得られたかもしれない幸せを失っているのだ。

本を読むことによって簡単に時空を超えられる
今いる時空に留まれば留まるほど、視野は狭くなるのは必定だ。そうではなく過去に学び、未来を予測し、遠くのアジアやヨーロッパに旅をし、地球を感じ、宇宙にまで飛びだす。 「愚者は経験から学ぶ、賢者は歴史から学ぶ」

平均から逸脱せよ
常識といわれているものは、全て疑ってかからなければいけない。いわゆる経営書や入門書を読んでいる人たちは、常識の虜である場合が多い。印刷されたものを無条件に信じ、知名度の高い人の御説を信泰してしまう。それではいけない。常識的な本の多くは、直感的に正しいことを述べている。疑う余地がないような論に対してこそ、疑うことをせずして、平均から逸脱できるはずはない。

変革は辺境から生まれる
非常識から、次の常識がうまれるのだ。だからこそ経営者は常識を捨て去らなければならない。これからは、常識を覆して他を圧倒するようなビジネスモデルを作り上げたところが生き残る。

実践!多読術/まとめ

本書の前半、第一章、第二章の半ばまでは筆者の自論を展開しているにすぎない為、申し訳ないけど途中で何度か読みとめようと思ったほどの内容でしたが、P60あたりから怒涛のような成毛節がさく裂しだして、止まらない勢いで楽しく読み終えることができる書籍です。

私からすると成毛氏の本の読み方はかなり特殊というか、凝りすぎている感はあるんですが、本の読み手としても非常に学ぶべき箇所も多いです。一冊を終えるまで読み続ける私に対して、超併読なんかは未経験の領域でして、今後は少しずつ取り入れていきたいなと。

貧乏性なのかどんなにくだらない書籍でも最後まで目を通してしまう癖がある私も、今後はできるだけ成毛氏の推奨する超併読と自身の読書法を合わせて、より良い読書法を進化させていきたいなと思いました。

本書は本を全く読まない方には何かのきっかけになるかもしれませんし、日常的に本を読んでいる方にはより最適な読書法を見つけることが出来るようになるかもしれない良書です。

スラスラ読めるので、2.3時間あれば読み終えます。お薦め。

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