キャンペーン エクスペリメント(ACE)徹底攻略、Google AdWords
2010.09月にGoogle AdWordsにキャンペーン エクスペリメント、通称ACEという機能が追加されました。
個人的にはあまり使用する機会の方が少ない機能の一つなので紹介しませんでしたが、使い方がわからない、どのようなタイミングで利用して良いのかがわからないといった声が非常に多かったのでキャンペーン エクスペリメントの設定徹底攻略版を書き出しました。
今回書き出したのは非常にベーシックな使用方法なので、もっと細かい使用方法も存在していますが、あくまで基本的な使用方法と考え方としてとらえて頂ければ幸いです。
尚、今回はキーワード単位でキャンペーン エクスペリメント(ACE)を使用した場合の手法を解説しますが、これはディスプレイネットワークでも、プレースメントターゲットでも考え方自体は同様です。
※注意
ディスプレイネットワークやプレースメントターゲットでは広告グループ単位での入札価格の調整となるので注意が必要です。1つの広告グループに複数のプレースメントターゲットを設定している場合、プレースメントターゲット単位での入札価格変更はできません。検索連動型広告の場合はキーワード単位での調整が可能となります。また、広告文のテストも可能です。
キャンペーン エクスペリメント(ACE)徹底攻略
特定のキャンペーンへ行き、[設定]内の最下部へ移動すると[テストを設定]が出現しています。これ自体にキャンペーン エクスペリメント(ACE)であることは明記されていませんが、これがキャンペーン エクスペリメント(ACE)ですので、[テストを設定]をクリック。
任意の名前を入力し[コントロールとテストの配分]をプルダウンメニューから選択しますが、より均等性を保つために50%づつの配分を選択してテストするのが良いでしょう。あとは開始時期と停止時期を設定できます。そして[保存]します。
このままではテストは行われていない状態となるので[テストを開始]をクリックします。
※尚、この手順を飛ばして下記の手順を進めた後にこちらの[テストを開始]を押してもOKです。
[テストを設定]したキャンペーン内の特定の広告グループを選択し、[キーワード]タブへ移動します。するとキーワード左のステータスのデフォルトが[コントロールとテスト]となっており、既存の緑の丸ポッチの他に試験管マークが追加されているのがわかります。これはコントロールとテストが同時に行われていることを示します。
勿論、新しくキーワードを追加する際に設定することも可能です。
[分割]より[テスト]を選択すると、1つのキーワードに対してのコントロールとテスト、それぞれを詳細に確認できるようになります。
ここで[テスト]側の入札単価を%でテストのしたい希望の入札単価に変更することで、同一キーワードでそれぞれの入札単価でのテストを開始することが出来るようになります。上図の場合ではとあるキーワードの入札単価が21円の場合と31円の場合でどのように推移するのかをテストするという意味合いになります。
キャンペーン エクスペリメント専用の広告文作成
上記のようにキャンペーン エクスペリメントを設定したキャンペーン内であれば、テストの広告露出の際にテスト専用の広告文を露出することが出来るようになります。
特定のキャンペーン内の[広告文]タブより[新しい広告を作成]から[テキスト広告]を選択し、広告文を作成したら[テスト用の広告として追加]にチェックをいれれば、テストの露出の際にのみ出現する広告文の完成です。
キャンペーン エクスペリメントの掲載結果
上にも上げたように様々なテストを行うことで、その結果を得ることができるようになります。
※数字は全て修正したものです。
①はコントロールよりもテストが上回った場合の統計的な著しい増加を表しています。②は統計的な著しい減少を表しています。③の場合は統計上の十分なデータが得られていない場合の目印となります。
つまりこのテストでは、入札単価を50%上げることによってインプレッション数、クリック数はともに増加しますが、クリック率は減少するというデータが取得できました。本来はこれらにコンバージョンのデータなども加算されるため、それらのデータを元に、統計的にどちらの入札単価や広告文が良いのかを判断することが出来るようになります。
キャンペーン エクスペリメントの利用方法
キャンペーン エクスペリメントはこのようにかなり細かい施策を強いられます。その為にすべてのキーワードや広告文やディスプレイネットワークでテストを繰り返すのではなく、扱っている商材・サービス内で肝心要になるような、比較的入札価格の高騰しやすいBIGキーワードなどで利用するのが良いでしょう。
キャンペーン エクスペリメントは費用対効果が合いにくい、または合わないキーワードをどの程度まで入札単価を上げて勝負するのかがより最適なのかを少ないリスクで同時に導き出してくれる機能です。
仮にテストの方が良い結果に恵まれるようであれば、そのテストをアカウントに反映して運営することも可能です。
今までのように一定期間だけ入札単価を釣り上げたり、下げたりして取得していた、時期的なずれを解消してくれることでしょう。
参照:
Inside AdWords-Japan: AdWords キャンペーン エクスペリメントのご紹介 - 広告のテスト ツール
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