ディスプレイネットワークの威力を半減してしまう5つのリスク
Google AdWordsの中での最大の魅力の一つはディスプレイネットワークです。※ここでは主にコンテンツターゲットについて記載します。
たまにどんなジャンルでもディスプレイネットワークは本当に有効に働くのか?という質問を頂く場合がありますが、ほとんどのビジネスでディスプレイネットワークは有効に活用可能です。
問題は正しい設定の方法と考え方なんですね。このちょっとした施策と認識の違いがディスプレイネットワークを悪者に仕立て上げる場合がほとんどです。
ただし、優れたツールにはリスクが付き物です。そんなディスプレイネットワークでもちょっとしたことで良い成果を上げられない場合があるので、ディスプレイネットワークの威力を半減してしまう5つのリスクとして書き出したいと思います。
Google AdWords、ディスプレイネットワークの威力を半減してしまう5つのリスク
キーワードを詰め込みすぎる
ディスプレイネットワークは1つの広告グループ内に登録したキーワードの関連性で配信先を決定しています。多くのキーワードを登録し、広告グループ内の関連性が弱まる行為は避け、できるだけ人間にさえもわかる程、明確なキーワード選定が重要となってきます。
入札価格を検索連動型広告と同様に設定する
さまざまな要因がありますが、ディスプレイネットワークの性質を理解していない状態などでは、往々にして検索連動型広告と同等程度の入札価格としてしまう場合があります。
その中でも一番多い例として、キャンペーン作成時に検索連動型広告とディスプレイネットワークを同一キャンペーン内で作成してしまうということです。これだけでは是が非でも避けなければなりません。
入札価格を急激に上げる
ディスプレイネットワークは設定さえうまくいけば、検索連動型広告よりも安い単価で流入を獲得することが容易な配信方法です。その為、初めのうちは検索連動型広告の半額程度から70%程度で設定するのが良いかもしれません。
その入札価格でインプレッション数(表示回数)が物足りないようであれば2-3円刻みで入札価格を上げていくことをお薦めします。
入札価格にもよりますが、ディスプレイネットワークの入札価格を急激に上げて設定してしまうと、思わぬ膨大なインプレッション数とクリック数をはじき出すことがあるので注意しましょう。
大分昔になりますが、Google AdWordsの正式発表ではディスプレイネットワーク(コンテンツターゲット)でうまくいく入札単価は、おおよそ検索連動型広告の入札価格の70%程度であるといわれています。
配信先を精査しない
Google AdWordsの検索連動型広告の除外キーワードを見つけ出す場合と同様に、関連性の低いサイトへの広告配信は避けなければなりません。
ディスプレイネットワークの成功の鍵は配信先の精査です。
初期の設定で望むような配信先に広告が配信されていないようであれば、広告グループ内のキーワード選定でうまく関連性を導きだしていない可能性が高いです。望む箇所に配信されるまで、さまざまな設定を繰り返していきましょう。
詳細はコンテンツターゲットの始め方:サイト除外機能を活用するにても書き出しています。
1日の予算額を小さくしてしまう
ディスプレイネットワークの失敗として確実にベスト3の中に入ってくる項目です。
- 「配信量が少なすぎる」
- 「検索連動型広告より強力とは思えない」
こんな疑問をお持ちの方はまず十中八九、ディスプレイネットワークを設定しているキャンペーンの1日の予算額が少なすぎる傾向があります。
ディスプレイネットワークの1日の予算額は1日に利用したい額を設定するのではなく、現在の設定で1日にどの程度広告が配信され、予算が消化していくのかを、1日の予算額という制限をできるだけ取っ払ってみていく必要があり、そこで適切な獲得単価とコンバージョンを生むかどうかを見極めなければなりません。
1日の予算額を縮めるのは、それからでも遅くないのです。
尚、1日の予算額の設定によってどの程度広告配信が抑制されてしまっているのかは、インプレッションシェア損失率(予算)にて知ることができます。インプレッションシェア損失率(予算)の詳しい解説はmarkezine.jpにて書いた適切なクリック単価・予算を決める最善策は? Google AdWords御見積計算ツールの使い方で見ることができます。
ディスプレイネットワークは検索連動型広告よりもさまざまな個所により多く広告が配信さる為、インプレッション数が膨大になります。その為、早い段階で広告配信が抑制される傾向にあります。
ディスプレイネットワークのキャンペーンの予算は、検索連動型広告のキャンペーンと同様に考えてはいけません。
ディスプレイネットワークの威力を半減してしまう5つのリスク/まとめ
今回書き出したディスプレイネットワークの初期の設定などに関してはコンテンツターゲットの始め方といったところで記事にしています。少し古いものなので、今の状況に丸々当てはまるかどうかは難しいかもしれませんが、考え方や概念は学べます。
ディスプレイネットワークはGoogle AdWordsのさまざまな機能の中でも、もっとも外せない強力な配信方法です。
ディスプレイネットワークで結果が出ない、上手くいかない、そんな方々も数多くいらっしゃるとは思いますが、しっかりとした仕組みと対処法を理解すれば、その意見は180°変わることになるはずです。
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