すべてのマーケターはマネジメントを志そう

どんな仕事をするにしても、向上心は必要だと思う。

“向上心”というとむず痒くって若干意識高い系の印象もあるのだけれど、僕が言いたいのはそういうことじゃなくて、少しでも前に進もう、今より少しでも改善しよう、みたいなニュアンスだ。昨日より今日、今日よりも明日だ。本当に少しずつでいい。

“複利”は人類史上最大の発見

これはアインシュタインが残した名言だ。複利とはすなわち、利息が利息を増やしていくということだ。日々の努力を繰り返していけばその努力がいつの日か複利の力によって巨大に膨れ上がる。理論上はね。

だからこそ、努力のベクトルを誤った方向に向けない限り、自ずと見えてくるのが「マネジメント」という領域だ。

現場では優秀なプレイヤーであればあるほど、プレイヤーで居続けることを望む傾向も少なくない。それもそのはず、うまくいっていることを放棄してまで新しいことにチャレンジする人物は稀有な存在だからだ。だから僕もそれ自体は否定しないし、スペシャルなプレイヤーで居続けることは並大抵な努力ではできないことを理解しているから尊重もする。

それでもあえて言うのであれば、すべてのマーケターはマネジメントを志すべきだと僕は思う。

個人で出来ることには限界があり、個人が世界に与える影響はたかが知れている。だからこそ、最も大きくレバレッジを効かせることができるマネジメントというポジションを志すことは極自然のことだと思うのですよね。

現状維持は衰退だ。

これは数年前に僕の背中を押してくれた師匠の言葉だ。この言葉がこれを読んでくれているマーケターを突き動かすかどうかは僕にはわからない。

それに、マネジメントを志してすべての人間がマネジメント側につくなんてことも出来ないのは理解しているし、仮についたとしてもピーターの法則(人間は能力の極限まで出世する。したがって、いつか無能になる)により優秀なプレイヤーが一気に無能を遺憾なく発揮することなど往々にしてあるだろう。更に言えば向き不向きだってあるはずだ。

仮にそれほどのリスクがあったとしても、すべてのマーケターは一度はマネジメントを志すべきだと思うし、マネジメントというポジションに対して排他的な思考ではいてほしくないと思うのです。それは、パラダイムに代表されるように、そのポジションからしか見えない景色が必ずあるはずだからだ。

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