検索連動型広告こそがインターネットを劇的に進化させて来た


Search Summit2013へご来場の方々、ありがとうございました。

これまでの検索エンジンの過去の話から現在の話へ。そして、未来へ。話題も非常に豊富で毎度の事ながら大変手前味噌ではありますが、非常に面白かったのではないかなと思います。沢山のレポートも頂きまして、詳細は以下よりご確認いただければと。

その中でも個人的には「インターネットを劇的に進化させて来たのは検索連動型広告だ」という話がたまらなったのです。真っ当に考えればその通りなんですけど、なかなかここに視点が集まることはなかった。

検索連動型広告が出現する前の検索エンジンは膨大な費用のかかるコストセンターでしかなかった訳です。それが検索連動型広告の出現により、大きなビジネスとなっていきました。その恩恵によってGoogleやYahooが莫大な資産を築き、その資産を元にさまざまなサービスを提供していきました。そしてそのほとんどが無料で提供されていくわけですから、インターネットは加速度的に進化したのだ、という話なんですけど、そういった言わばインターネットの中心で仕事ができていると思うと、なんだか感慨深いものがありました。知らないけど。

検索は革命なのかもしれない

ここからは僕の独断と偏見ですが、検索は革命なのかもしれない、と思うのです。僕は「検索」が好きでも書いたのですけど、検索という価値は検索が出現するまで図書館のようなものだったと思うのですよね。

何かを調べるにも図書館等の知が蓄積されていた場所でわざわざ探さなければ行けなかったものが、今や携帯電話から何でもかんでも探すことが出来るようになった。そしてその行為(検索)自体が最早当たり前になって、「検索」という言葉の意味すらわからない僕の姪っ子達までもが半ば無意識的に「検索」という行動をくり返す世の中になった。

そしてそれは検索は人間を退化させるのか?でも書いたように、人間を退化させるものなのではなく、進化させるものになるはず。それも劇的にね。こう考えると検索は革命なのかもしれない。数年後にはラリー・ペイジやセルゲイ・ブリンがソクラテスなんかが讃えられるように教科書に載ったり、歴史に名を刻むものなかのかもしれないと思うのです。

※そもそもこんな革命は一企業が取り扱うものでは無いという視点もあり、本来は国レベルで対応すべき問題でもあるはずなので、この辺は今後クローズアップされていくはず。仮説だけど。

検索連動型広告は税金みたいなもの

仮に僕の仮説が正しくて検索を革命とするならば、個人的に思うのは検索連動型広告ってのは税金みたいなものだと思うんですよね。必要悪ではないのだけれど、検索は検索であるだけであれば膨大なコストセンターであったというのは前述のとおりで、この便利な検索という行為を維持、改善し、更に使いやすいものにして次のステップへ引き上げていくにはやはり原資が必要で、そのために絶対的に必要なものが検索連動型広告なんじゃないかな。

更に言えば検索連動型広告は検索結果に合わせて表示されるので、「何かを探している」ユーザーに対して決して無駄な要素としては働かない(勿論、部分一致の拡張はあるのだけれど)、ということ自体が素晴らしいことで、これはもうプロダクトの勝利なんですけれども、その税金が決して無駄なものではないとも言えると思うです。こういった側面もあるからこそ、爆発的に広がっていったのだろうけれども。

まとめ

書き出しながらこういう話は酒の席でするべきだ、と思ったのでこの辺にしておきますけれど、やっぱり検索という行為はまだまだ非常に興味深いものがありますし、その周りで働くということは素晴らしいことだと思うのです。

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Search summit 2013の中で僕が伝えたかったことは恐らく以下の2つに集約されています。

  • そのキーワードで検索をする人はどんな人なのかを想像しよう
  • 検索連動型広告に依存しない

検索連動型広告での成功の鍵はどういったユーザーが、どういったコンテキスト(文脈)で、どういった検索語句(クエリ)を投げかけてくるか、これを知るということに尽きると思うのです。これ以上のことなんて無いんです。

そして検索連動型広告に依存しないということ。これは発想の面でもそうですし、ビジネスの面でも言えます。この2つを本質的に理解することができれば、検索連動型広告だけに限らず、検索という行動をより理解できる、つまりはビジネスとして成り立たせることはさほど難しくないと思うんですよね。

まとめます。Search summit 2013という会は非常に素晴らしい会でした。福岡とか大阪とかでもあるとかないとかそういう話が出ているようなので、その際にはよろしくお願い致します。

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