卵は1つの籠に入れるな
分散投資の格言の一つで「卵は1つの籠に入れるな Don’t put all your eggs in one basket」という有名な格言があります。
簡単に要約すると、「投資は常にリスクと背中合わせなので、分散して運用しましょう」ということですね。
FXなどではドルだけではなく、ユーロやスイスフランなど、さまざまな通貨を持ち合わせることで大きなリスクを減らすことが出来ます。
今日は総体的に見た場合に比較的費用対効果の良い傾向にあるリスティング広告に依存してしまう危険性を書いてみたいと思います。リスティング広告を生業として生きている僕がこんなことをいうとかなり”不謹慎”かもしれませんが、あなたの会社は大丈夫ですか?
リスティング広告だけに依存するのは危険
前述したとおり、リスティング広告は”刈取り型”などと言われる機会が多い、比較的費用対効果の良い媒体です。
その為、広告費の全てをリスティング広告につぎ込む企業も少なくありません。ただし、それは卵を1つのかごに入れている状態であり、決して褒められた状況ではない可能性があります。
例えば、大げさな話で恐縮ですが、今以上に多くの企業がリスティング広告に全力で取り組んで来たら現在のポジションは守れるのか?といったことや、仮に検索エンジンから検索連動型広告が何らかの形で撤去、または変化したらどうしていくのか?を少なからず考えておく必要があります。
現実的な話をすると、Yahoo!リスティング広告やGoogle AdWordsでは頻繁にポリシー変更が行われており、今まで出稿できていたのに、来月から全く広告配信が不可能になる業種だってあるのです。これは先日も出来ることだけを考える思考法の中でも記述したように、”相手の土俵で相撲を取るからには相手のルールに従うのがセオリー”である以上、どうしようもないことですので、騒いでも仕方ありません。
そういったものも踏まえて、私はリスティング広告だけに依存するのは危険だと感じています。
リスティング広告だけでは限界があるのも事実
リスティング広告だけに依存するのは危険だというのは、実はもう一つ大きな理由があります。
リスティング広告では悔しいことに1を10にすることには長けていても、0を1にするには非常に難しい(無理ではない)媒体でもあるのです。これは検索エンジンに大きく依存している以上、避けて通れない話なので仕方の無いことだと思います。
Google AdWordsの場合はその対策としてディスプレイネットワークも推奨していますがそれにもやはり限界はあります。
何よりもリスティング広告はネットを利用している方々にしか届けることができません。
卵は1つの籠に入れるな/対策法
リスティング広告から売上を上げだしたらリスティング広告の限界値まで行ってみるのもいいでしょう。ただし、無闇やたらにリスティング広告だけに依存するのではなく、定石通り、SEOやアクセス解析、さまざまな広告や施策を試し、分析を繰り返しながらより良いものに投資を繰り返ししていくことが重要です。
そうすることで、卵が全て一気に割れることはありません。
リスクと投資の分散、これは非常に難しい箇所ではありますが、大きく飛躍するには必ずや避けては通れない重要な箇所です。
尚、経験上、利益の上がっているうちにしか新しい籠を用意することはできないと感じています。利益が上がっているから新しい籠を用意できない、という場合も多いのが実情ですけどね。
# ちなみに今回上げたリスティング広告は”刈取り型”という表現に関して反対はしませんが、必ずしも”刈取り型”ではないと個人的には感じています。それはまた別の機会にでも。
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