プレースメントターゲット徹底攻略

Google AdWordsのディスプレイネットワークの中でも以前からあるのになかなか利用する機会の無いという声が多い機能の1つがプレースメントターゲット(手動プレースメント)です。

しかしながらプレースメントターゲットはディスプレイネットワークの機能の中でも効果的で、且つ、さまざまな戦術の中で取り入れられやすい柔軟性のある機能の1つであるということはあまり知られていません。

今回はこのプレースメントターゲットを根本から徹底解説したいと思います。

プレースメントターゲットとは?

プレースメントターゲットを知るにはまずディスプレイネットワークの仕組みを理解することが重要です。

上図は2012.02月現在の図式ですが、ディスプレイネットワークという大枠の中にある配信手法の1つがプレースメントターゲットになります。

個別に配信したいサイトやURLがある場合に自身でそれらを選択し、広告配信を行う機能のことをプレースメントターゲットと呼びます。配信サイトごとに入札単価や広告文やイメージ広告を変更することも可能です。

プレースメントターゲットの基本的な設定方法

ディスプレイネットワークのキャンペーンを作成、または既存のディスプレイネットワークのみのキャンペーンへプレースメントターゲットを設定する方法を掲載します。

ディスプレイネットワークのキャンペーンの[ネットワーク]を選択し、[手動プレースメント]の[詳細を表示]をクリックします。


すると[+プレースメントを追加]が出現するのでこれもクリック。


特定サイトのURLを入力し[保存]すればそのURLへの広告配信が可能になります。簡単ですね。

プレースメントターゲット、2つの効果的な使い方

効果的な配信先を見つけ出す

プレースメントターゲットにおいて最も重要であることがこの”効果的な配信先を見つけ出す”という部分です。効果的な配信先を見つけ出すには仮説を元に検証していく以外の術はありません。まずはコンテンツターゲット(自動プレースメント)である程度カテゴリーを絞った配信を行い、その中で成果を上げる配信先を特定することができればプレースメントターゲットへと移行していくことで、継続的なコンバージョンを獲得できる可能性が高まります。

コンテンツターゲットに限らず、ICM(インタレストカテゴリー)トピックターゲットなどから効果的な配信先を選別してプレースメントターゲットとして利用することも重要です。

プレースメントターゲット + キーワード挿入

大規模なQAサイトや特定の企業が運営しているブログサービスなどをプレースメントターゲットとして広告配信する場合、闇雲にそのURLを入力しても巨大なトラフィックの洗礼を浴び、市場から撤退していくなんてこともあるかもしれません。

※プレースメントターゲットを大枠で配信してしまうイメージ。

この場合にはプレースメントターゲットに関連性の高いキーワードを挿入することで、ある程度プレースメントターゲットに制限をかけることが可能になります。

※プレースメントターゲットを大枠の中でも特定のカテゴリーに絞り込んで配信するイメージ。
これにより、余分な配信を抑える効果が期待でき、その結果、良いプレースメントターゲットに成長する可能性があります。

プレースメントターゲットの注意点

コンテンツターゲットなどの自動プレースメントからプレースメントターゲットへ配信を移行した場合、これまでの入札単価よりも高めの入札を行わないと配信されなくなる場合がありますが、これはその枠を買い付けるという為に起こる現象ですので避けることは難しく、ある程度の余裕を持って入札を行うことが重要になってきます。

プレースメントターゲット徹底攻略/まとめ

今回ご紹介した手法はあくまでオーソドックスなプレースメントターゲットの考え方になります。取り扱う商材やビジネスによってさまざまな利用法があるので、柔軟な発想でプレースメントターゲットという強力な配信手法を活用していきましょう。

店舗型ビジネスのリスティング広告集客術、コンプリート版で紹介したように気づきを当たえるような配信手法はかなり有効性が高いですし、イメージ広告をバナー広告のように利用する方法もあります。

プレースメントターゲットだけに限らず、たった1つの機能でも、仕組みを知れば、さまざまな役割を与えることができ、それによって新たな価値が生まれます。

また、プレースメントターゲットに限らず、特にディスプレイネットワーク関連ではインプレッションシェアレポートを確認し、機会損失を防ぐことが非常に重要であることは再三伝えてきている内容になります。

以下2012.02.11追記

各種アドフォーマットのメリットとデメリット

前述したとおり、プレースメントターゲットには3つのアドフォーマット(配信形態)が存在しています。めっきり見ることの無くなった動画広告についての言及は避けますが、アドフォーマットそれぞれにメリットとデメリットがありますのでその一部をご紹介します。

テキスト広告・イメージ広告のメリットとデメリット

だれでも気軽に利用できるのがこのテキスト広告です。テキスト広告は検索連動型広告で利用する広告文をそのまま活用することもできるため、容易に利用することができますが、コンテンツ閲覧者に向けてインパクトを与えるという意味ではイメージ広告に分があり、比較してしまうと平均的にテキスト広告のクリック率は下がる傾向にあります。

ただし、イメージ広告よりも枠を多く占有しないテキスト広告はイメージ広告のそれと比較して安いクリック単価で配信が可能な場合が多い傾向にあります。

尚、テキスト広告もイメージ広告もクリエイティブによって数字が大きく変動することも多い為、どちらが優れているという話ではありません。ここ最近ではテキスト広告、イメージ広告共に片方しか配信できない配信先も増えてきています。可能な限り両方のアドフォーマットを登録し、イメージ広告であれば全サイズを登録することで機会損失を限りなく減らしていきたい、常にABテストをし続ける必要があります。

※Google AdWordsのイメージ広告のフォーマットはこちらから確認可能です。

※本来この追加項目ではアドフォーマットごとの適切な活用法を書き出す予定でしたが、本当に大事なのはアドフォーマット毎の活用方法ではなく、配信先のモチベーションの理解と予測になる為、ここでは詳細に記載しません。扱うビジネスや商材によって配信先のモチベーションを理解することはとっても重要なことなのです。

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