店舗型ビジネスのリスティング広告集客術、コンプリート版


飲食店、美容室、エステ、ジム、英会話、料理教室、クリーニング、動物病院、治療院、接骨院、マッサージ店、リサイクルショップ、などなど、地域密着による店舗型ビジネスは多岐に渡ります。

今回は私の友人の経営している店舗型ビジネスへ実際に行った、リアルへの誘導リスティング広告集客術を、無料版・有料版、それぞれご紹介したいと思います。

以下の4点を考慮しながら読み進めていただければと思います。

  1. 広告配信期間は現時点で9か月を経過し、現在も尻すぼみすることなく集客が継続的に成功しています。
  2. 場所は23区内の、そこそこ検索ボリュームのある地域です。
  3. リスティング広告予算は月額5,000円ほどです。5,000円以上の予算をかけたくてもそれ以上消化しません。
  4. リピートビジネスです。

ちなみに、人柱になってくれた友人には心から感謝するとともに、昨年の夏・冬、共に社員にボーナスだせないかも…切な相談を持ちかけておきながら、売上増加により社員旅行で北海道まで行くことになったのに私を一切誘ってくれないことに怒りすら感じています。まぁ、そんなことは置いておきまして…

前置きが長くなりましたが、私独自の見解では、今後のリスティング広告の進化は、店舗型ビジネスのリスティング広告への参入が加速すると共に、リスティング広告の進化には必要不可欠な項目となるはずです。中でもGoogleはGoogleプレイスなどの無料で参加できる機能などの大々的なキャンペーンやTVCMなどから、店舗型ビジネスの取り込み、アクティブユーザーの獲得にかける本気度がうかがえますね。

店舗型ビジネスの代表格である飲食店を例に出せば、リスティング広告やSEOなどの検索エンジン対策にきな臭さを感じていても、ぐるなびへの登録料は惜しまない方々は非常に多いですし、都心部であれば食べログへの依存度は甚大です。そんな方々はまず無料版から初めてみてください。効果が実感できれば、徐々に有料版のリスティング広告を導入することで、より明確に効果を実感できるようになります。

Googleプレイスへの登録:無料版


GoogleプレイスはGoogleの検索結果ページで地図にマーク付きで表示される仕組みで、登録は無料で行うことができます。

食べログや他のサイトへ登録されている場合などは、すでにGoogleプレイスに登録されてしまっている場合もありますが、自ら管理することで誤った表記や内容を変更することが可能となります。


また、Googleプレイスへ登録すると上図のようにどのようにGoogleプレイスの店舗ページへ来たのか?などを分析することが可能となります。
参照:Googleプレイスに無料で店舗を登録する方法ガイド

リスティング広告への出稿:有料版

地域型店舗が純粋にリスティング広告へ出稿する場合は、キーワードをある程度絞り込む必要があります。

例えば、三軒茶屋でヨガ教室(仮)を営んでいる筆者の友人を例に挙げてみましょう。

三軒茶屋で営んでいるのであれば、近隣の駅、地域名、例えば池尻大橋、三軒茶屋、駒沢大学、桜新町、用賀、二子玉川、つまり田園都市線上などが主要の集客キーワードとなります。

※田園都市線 路線図

どこまで細かく広告を出すのか?というのは、地域ごとの競合の有無、現在のお客さんがどこから通っているのか?などのデータを参考にしながら調整するのが良いでしょう。この例でいけば、二子玉川まで行ってしまうと、別のヨガ教室がたくさんありますでの、池尻大橋~用賀あたりで、渋谷・または渋谷経由で通勤通学しているユーザーを対象とするのがベストです。(ユーザーのライフサイクルを幾度となく想定してみましょう。)

これらの地域キーワードと「ヨガ」「ヨガ教室」などのキーワードを掛け合わせてリスティング広告を出稿するようにします。

その際に、住所指定オプションを設定すれば下記のようにAdWords上に地図を掲載することができ、より集客に結びつけることができるようになるでしょう。

ちなみに、複数の店舗を地域ごとに宣伝したい場合など活用可能です。
参照:住所指定オプションを活用しよう-AdWords

また、こういった地域関連のキーワードとの掛け合わせは、特定の商材・サービスを除いて、総じて安く対策をすることができるのは、あまり知られていません。

[三軒茶屋 ヨガ]は月間検索数390件で、クリック単価は7円と算出されてます。
参照:AdWordsの御見積計算ツールの使い方

上記のような例で[ヨガ教室]や[東京 ヨガ教室]という選択肢もないわけではありませんが、[東京 ヨガ教室]と検索するユーザーに三軒茶屋にしか教室を持たないヨガ教室が訴求して、コンバージョンへ結びつけるのはなかなか難しいのは容易に想像ができますね。

※渋谷、新宿あたりに教室を構えている場合は、確率的に[東京 ヨガ教室]への出稿も考えてみるのが良いでしょう。

地域限定配信:有料版

特定のキーワードを含まなくても、予め広告を出稿する地域を限定してしまうのも有効な手段の一つです。

※予め[特定の地域]のみに広告配信を設定する場合

尚、地域限定配信はIPアドレスなどによって判別されていますので、確実にその場所へ住んでいるユーザーだけに届けるものではないことは、予め把握しておく必要があるでしょう。

参考:

  1. 地域限定配信は必ずしも正しい地域かどうかを判別できない
  2. ハイエンド端末の地域ターゲティングを有効的に活用しよう

また、地域限定配信を選択する場合は、BIGキーワードの取扱にも注意が必要です。これらのノウハウは品質スコアを下げずに広告表示をプレビューするGoogle AdWordsの広告プレビューツールの効果的な使い方にて紹介しております。

プレースメントターゲット:有料版

プレースメントターゲットを利用することで、地域の情報サイトなど、店舗に密接に関連するサイトへピンポイントで広告を配信することが可能です。先ほどの「三軒茶屋のヨガ教室」の例であれば、三軒茶屋の情報を流しているサイトへの広告配信は非常に有効ですね。

「ヨガ関連のサイト」へ広告を出稿するか、「三軒茶屋関連のサイト」へ広告を出稿するか?で悩まれるかもしれませんが、今回のヨガ教室の場合であればキーワードの考え方同様、通える距離であることが大前提ですので、「三軒茶屋近辺関連のサイト」へ出稿したほうが、コンバージョン率は高くなるでしょう。
参照:プレースメントターゲットでお好きなサイトへ広告配信する方法

尚、プレースメントターゲットを利用する場合には、できるだけバナーにて訴求することで、印象を与えることができ、”気づき”を与えます。「こんな場所にヨガ教室があったんだ」という”気づき”によって、今後何かしらによってヨガの興味が躍起される度にかなりの確率で思いだしてくれることは容易に想像できますね。

地域型店舗の場合、”近ければ通う”というユーザーをできるだけ多く引き込みたいものです。その為にはまず”知ってもらう”ことが重要です。

Click to Call:有料版

Click to Call通話オプションを使用することで、広告に電話番号を表示し、その電話番号をクリックすることで、ユーザーから直接電話をかけてもらうことができるようになります。

急ぎの場合や、すでに行き先が決まってしまっている場合など、特定のキーワードへClick to Call通話オプションを設定することで、スムーズに店舗への誘導を行うことが出来るようになります。

Click to Call通話オプションはスマートフォンでも利用できるので、必ず設定しておきたい機能の一つです。

参照:アドワーズモバイルの便利な機能、click to callの紹介と注意点

リマーケティング:有料版

上記で上げているセグメントされた集客手段(Click to Call通話オプションを除く)で一度でも自社のサイトへ誘導されたユーザーは、かなり意欲の高いユーザーであるというのは一目瞭然ですね。

AdWordsのリマーケティングを利用することで、その意欲の高いユーザーをコンバージョンになるまで追いかけて広告を出し続けることが可能です。
参照:AdWords、リマーケティング徹底攻略

店舗型ビジネスのリスティング広告集客術、コンプリート版/まとめ

尚、デバイスはPC版のみでなく、モバイル、スマートフォンへの対応も行うことで、より急いでいるユーザーにも広告を届けることが可能になります。

今回書き出したものはあくまで検索エンジンに関わるユーザーへの訴求の最大化を目指して書き出したものになりますので、これですべての店舗が救われるか?というお話ではありません。当たり前のことですが、リスティング広告でできることは顧客体験の手前までユーザーを誘導することだけなのです。

ここで書き出した以外にも、飲食店であれば食べログからの集客力は尋常ではないくらい凄まじいものがありますし、病院などであれば口コミ系のサイトからの誘導は少なくないでしょう。

これらを自身でコントロールすることはほぼ不可能です。リピートユーザーの継続性によって大きな利益を生むことができる地域密着の店舗型ビジネスでは、よりよいサービスを日々心がけるという、ものすごく単純なことが重要であるということは忘れてはいけません。

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